Confesiones de una máscara 組曲「 SONOKO -園子-」

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Confesiones de una máscara,” la suite conmemorativa por los 50 años de la muerte de Yukio Mishima (1925-1970.)

I “SONOKO”
IV “Extraña Ilusión ~ Ausencia”

Confessions of a mask,” a commemorative suite for the 50 years of the death of Yukio Mishima (1925-1970.)

I “SONOKO”
IV “Variant Illusion ~ Absence”

三島由紀夫没後50年記念組曲「SONOKO -園子-」より

第一楽章 “SONOKO” 
最終楽章 “異形の幻影 ~ 不在”

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今回は、目下完成に向けて取り組んでいる、最新オリジナル・ギターソロ曲を、一般非公開動画にてご紹介したい。

これはもともと、アルゼンチンの国民詩人、レオポルド・ルゴーネスを記念する同国のテレビ番組へのバーチャル出演を打診された際に、私が芸術的に大変信頼している、アンヘル・ディアスという名のコルドバ州政府文化部理事から、ルゴーネスの傑作短編集「奇妙な力」をイメージした音楽の作曲をしてもらえないかと相談を受けて作り始めたもので、そのイベロアメリカ的神秘、幻想、そしてエネルギーに裏付けされた、強烈なデカダンスとアヴァンギャルド感覚がパノラミックに展開するルゴーネスの作風は、自分に音楽的インスピレーションを与えるのに十分だった。

ところが、読んでいるうちに不思議なことが起きた。

いつしか、この南米の大文豪にかなり近い感覚を持っていたと思われる、わが国の傑出した文学者の作風がクロスオーヴァーし始め、ほぼ霊感一発で作曲をはじめた音楽が、無意識のうちに、大昔に読んだ彼の傑作「仮面の告白」のイメージにどんどん近づいて行く…

「金閣寺」と「仮面の告白」の二冊しかその著書を読んでいないのもかかわらず、こうして南の巨匠の傑作を読んでいる最中に、まさに清流のように”ミシマ”の名を思い起こしたのは、とても”奇妙な”出来事だった。

そんなわけで、結局アンヘル氏にもことわりを入れ、この曲を組曲「SONOKO -園子-」として作り直すことにしたという顛末。

彼はこの話を聞くと、以下のようなことを私に言った。

”ルゴーネスの「奇妙な力」には、現在我々が直面しているパンデミックや、その他様々な問題で混沌とした世界を見越したような要素がある。だから私はシローに作曲を頼んだ、この毒性と虚無性に満ちた美の世界は、大いにミシマ文学に通じるものがあるのだろう。ミシマとルゴーネスを軸にした新しい日亜の文化イベントを考えるのは素晴らしいことかもしれない。”

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上記の動画は、組曲の第一楽章「SONOKO(園子)」と、最終楽章「別離」のたたき台動画。

ピアノが趣味の美しき令嬢、”園子”との運命の出会いは、言わずと知れたベートーヴェンの名曲をギターにアレンジしたものを冒頭に使用している。

また、最終楽章の「別離」は、われながら難度の高いものになってしまったので二つに分けて録画してあるが、実際は一つの楽章として繋がっている。

これに、ショパンの名曲「ノクターン」をアレンジしたものを第二楽章とし、そしてメロディアスな第三楽章「軽井沢のロマンス」が加わり、全四楽章から構成される。

いずれにしても、艶やかな肢体、神秘的な魅力にあふれる園子の美しさと、ラスト、園子への思いが”異形の幻影”によって崩れ去り、そして”不在”へと化すさまを表すには、まだ相当弾き込む必要があると思うが、現時点での最新冒険的ナンバー、楽しんでいただければ嬉しい。

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三島由紀夫もレオポルド・ルゴーネスも、比較的恵まれた環境に生まれ育ち、若い頃からその傑出した才能を開花させることができたが、信念を曲げず、決して妥協をせぬまま、最後は自決によってこの世を去った。

スペインのロルカもそうだが、真の文学者というのは、決してぬるま湯につかって生きて行くことはできないのかもしれない。
自分はそういうものに強い霊感を受ける。

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Imagen de Sonoko : Kazuko Okumura / Foto cortesia de Yuko Okumura

(園子モデル:奥村和子さん / 写真提供:奥村有子さん)