J.S. Bach – Lorca Improvisation 1 “Romance de la pena negra (Soledad Montoya)” バッハ-ロルカ・インプロヴィゼーション❶「ソレダー・モントーヤ」

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An original three parted guitar suite inspired by “Romance de la pena negra Romancero Gitano (Gypsy Ballads)-”

1. La Aurora (Allemande BWV. 1011 by J.S. Bach)
2. La pena negra de Soledad Montoya (Soledad Montoya’s black grief)
3. Romance de la pena negra (The ballad of the black grief)

ガルシア・ロルカの傑作詩集「ロマンセーロ・ヒターノ(ジプシー歌集)」におさめられた名篇、”黒い哀しみのロマンセ”に霊感を受けた、三部構成による大作ギター幻想組曲。

1 オーロラの夜明け(アルマンド BWV. 1011 / ヨハン・セバスティアン・バッハ)
2 ソレダー・モントーヤの黒い哀しみ
3 黒い哀しみのロマンセ

ロルカはかつて;

シギリージャは、風景を完全に真っ二つにする強烈な叫びではじまり、一瞬の静寂ののち、円形の永劫の旋律が訪れる。それは無限のバッハのしらべだ。

という発言をした。

ロルカもまた、ヴィラ=ロボスやユパンキ同様、バッハを心から愛し、そして誰よりも理解した芸術家だった。

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一曲目は、僕が心酔するバッハの名曲「無伴奏チェロ組曲第5番」のナンバー(第二曲)を、僕自身で編曲したもの。

バッハのギター曲というのは全て編曲されたもので、当時まだ、機能的に芸術楽器の仲間入りをしていなかったこの楽器のために書かれたものは一曲もなく、現在も、そもそも書かれたオリジナル楽器を凌いでいるものは殆ど無い。
無伴奏チェロやヴァイオリンのために書かれたナンバーは、ほぼすべてに渡り編曲、演奏されているが、僕にしてみると、多くはただきれいにまとまっているだけで、決定的な迫力を欠き、原曲の光り輝くようなエネルギーとエモーションに到達しているものは皆無と言っていい。

この「アルマンド(ドイツ宮廷風舞曲)」は、そんな中で、ギターらしい美しさと力強さを極限まで表現することのできる、僕にとっての数少ないバッハ曲。

僕の編曲は、ユパンキ風の和声を多く加えることによって音の厚みを増し、また、随所に右指すべてを使うラスゲアード(かき鳴らし)、そして低音弦のハーモニックスを織り交ぜることで、あのチェロのなんともいえないボウイングのダイナミック感を出している。

無伴奏チェロ組曲第5番アルマンドは、僕にとってまさに美の極致といえる、”永劫の円形の調べ”だ。

第三楽章より日本語の字幕あり。