‘Tenochtitlan’ Live at Templo Mayor in Mexico City 「テノチティトラン」巨大ピラミッド神殿遺跡におけるアステカ文明へのオマージュ

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Una inolvidable actuación de interpretar a mi ‘guitar duo suite’ inspirada por la historia tragedia de Azteca.
Muchas gracias a Juan Carlos Laguna, un gran guitarrista clásica (el ganador de la competencia internacional de guitarra en Tokio) por su fantástica colaboración.
Esta memorable función tuvo lugar a la parte ultima del concierto especial para celebrar a los 400 años de la amistad de Mexico y Japón.

An unforgettable live performance, playing my original three parted duo guitar suite inspired by the Aztec tragedy.
Special thanks to maestro Juan Carlos Laguna, the stunning Mexican classical guitar player (Grand prize winner of Tokyo International Guitar Competition) for his great support.
This memorable performance took place at the final part of the special concert to celebrate the 400 years of the friendship between Mexico and Japan.

1 Tenochtitlan’
2 Cortes ~ War ~ Cathedral
3 The song of Azteca remains the same

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ミュージシャンなら誰でも、生涯忘れることのできないコンサートがある。

僕にとってのそれは、2009年9月に招待を受けてメキシコシティーを訪れ、アステカの巨大ピラミッド神殿遺跡「テノチティトラン」において、メキシコ日本友好400年を記念して行ったスペシャルコンサート

しかも、このときクライマックスで演奏したナンバーが、かつてこの場所で強烈な霊感を受けて作曲した、ギター二台とヴォーカルのための全三楽章組曲「テノチティトラン」だった。

テノチティトランは、現在のメキシコシティーのど真ん中に位置した、かつて湖のほとりに栄えた平和な都だったが、スペインのコンキスタドール(征服者)エルナン・コルテス率いる軍隊によって滅ぼされ、神殿ピラミッドはすべて崩された。

しかし、1980年台半ばに、その土台部分が忽然と発掘され、その後素晴らしい博物館とともに、現在はメキシコの代表的観光名所のひとつになっている。

共演プレイヤーは、メキシコ・クラシックギターの第一人者、ホアン・カルロス・ラグーナ
東京国際ギターコンクールでグランプリを受賞した名手だ。

コンサートは、まずカルロスが、ブローウェルやヴィラ=ロボスなどのラテンアメリカの香り高いクラシック曲をプレイ。
そのあと僕が、ユパンキと自作曲をプレイし、ラスト、ふたりで「テノチティトラン」を共演するという構成だった。

このビデオは、そのときの映像を、現在のテノチティトランの情景や、他さまざまなイメージとともに楽しんでいただける。

このときの僕たちの控え室というのが、遺跡に隣接する博物館の、吹き抜け大天井の玄関ホール(こんなデカい控え室はじめて!)だったが、自分のパートを終えて引き上げてきて、”さあいよいよジョイントパフォーマンス”というモチベーションが高まる中、カルロスが、大きな’控え室’のすみっこで(大きな体を縮めながら…)何か一生懸命やっているので、何をしているのか見にゆくと、彼は楽譜が風で飛ばないようにピンやテープを使って、楽譜を体裁よくきれいに譜面台に固定する作業を熱心にしていた。

僕はそのとき、顔をあげてこっちを見たカルロスの微笑む顔が忘れられない。
人柄のよい、本当に優れた人物だった。

「テノチティトラン」は、テンポとリズムの転換が多く、クラシックギターのテクニックに加え、傑出したリズム感覚と幅広い音楽のフィーリングが必要になる。
特に第二楽章は、ひとつ間違えるとメチャメチャになってしまう危険性があるのだが、名手カルロスは本当によくやってくれた。

ただ、事前にこの曲のカルロス用の楽譜を書くのは大変だった…

僕は通常、作曲しても楽譜を書かない。

クリエイトした音を楽譜にすると、プレイするときオタマジャクシが目の前をチラつき始め、フィーリングが狂ってしまう。

三楽章のそれぞれのタイトルは以下で;

1 テノチティトラン
2 コルテス~戦い~大聖堂
3 永遠の詩アステカ

平和な都にある日暗雲がたちこめ、招かれざる客コルテスとの果てしない戦いの末、神殿が崩され、そのうえにカトリックの大聖堂が建立される情景を、まず第一、第二楽章でサウンド表現している。

最終パートの歌は;

誇りとともに生まれた都市
ここでは誰も死を恐れない
それは我らの栄光
生命の創造主よ! 王子よ!
我らの弓矢とともに!我らの盾ととともに!
テノチティトランは滅びない!
テノチティトランは永遠に!

といった内容の、アステカの伝承詩に作曲したものを歌っている。

お楽しみください!