ポーランド公演ツアー第一楽章 アンジェイ・ワイダさん宅での昼食会

ワルシャワの素晴らしい想い出

アンジェイ・ワイダさん

5月23日から10日間に渡って滞在したポーランド。
仕事の面においても私的に楽しむことにおいても、おかげさまで本当によい旅行をすることができました。これからしばらくの間は、この話題でお楽しみいただきたいと思います。
今回、首都のワルシャワに二泊滞在した際、ポーランドが世界に誇る映画監督、アンジェイ・ワイダさんがご自宅での昼食会に招待してくださいました。
いかにもヨーロッパの5月らしい、爽やかな風を感じながらのひとときは本当に素晴らしい時間。
それでは、大都会の喧騒をはなれた静かな住宅街にある、ワイダさんとクリスティーナさんご夫妻の素敵なお家を訪ねてみましょう。

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アタウアルパ・ユパンキ十五周忌によせて

1992年5月23日、フランスのニームにてこの世を去った、南米フォルクローレの最高峰アタウアルパ・ユパンキ。それからはやくも15年の歳月が流れました。
今日は、私が彼への想いを込めて1993年に作曲した’La Tierra Donde Canta El Viento -風が歌う地-ユパンキに捧ぐというギターソロを皆様にお聴かせしたいと思います。

1989年に、私がユパンキにギターの手ほどきを受けた、アルゼンチンのコルドバ州北部の山村セロ・コロラドにある彼の別荘は、川のせせらぎが、鳥の歌声が、そして木々を優しく揺らす風の音にかこまれた、まるで桃源郷のような場所でした。
この風景を思いながら作ったのがこのギター曲ですが、1994年にこの地をふたたび訪れ、ユパンキのお墓の前で演奏してからは、それを最後に一度もステージで演奏していません。また、現在流通している私の3枚のCDにも収められていません。
このクオリティーの高い音源、そしてこの、”風が歌う、私にとっての聖地”の写真が残っているのは、ニッポン放送の香高英明さんのおかげです。
まず、香高さんにこの場をかりて、心からの感謝の意を表したいと思います。

また、この録音を皆様が聴いてくださる頃、私はすでに公演ツアーのためポーランドにいます。
今日この日に、この大切な私の想いを私に代わってオンライン上で美しく飾ってくださった、ふだん東京でこのウエッブサイトを管理してくださっている山本´rico´理恵子さんに、心よりお礼を申し上げます。
(’風が歌う地’には、中間部で、私のギター曲にはめずらしくトレモロを使ったメロディーが登場します。
実は私は昔からトレモロが得意で われながらこのメロディーもきれいに響いているのですが、このあと何かの本でユパンキが、”俺はトレモロなんかやらないよ。俺はお百姓が弾くようにギターを弾くのさ。”と言ったという話を読み、それ以降一切このテクニックを使うことをやめてしまいました。)

この15年間は私にとって、自身の音楽を創ってゆくうえでの、そのしっかりとした土台を築き上げるために費やした年月でした。
そしてそれが、時には激しい雨や嵐を受けた末にようやく土として固まってきたいま、これからの15年は、さらにこの巨匠の音楽に魂をこめて演奏できるよう、より険しくなる道のりを歩いてゆこうと思っています。
私のユパンキへの想いはこれからも変わることはありません。
たとえもう人前で弾くことはなくとも、この’風が歌う地’は私の心の中で、1989年の夏にセロ・コロラドで過ごしたかけがえのない時間とともに、永遠の光を放ちながら鳴り響き続けているのです。

クラクフ公演ポスター

クラクフ公演ポスター

5月27日に行うクラクフ公演のポスター。
シンプルで清潔な色使いがとても気に入っています。

この公演のインターネット上でのご案内はこちらです。
プログラム、バイオなどすべてポーランド語で記されていますが、右側の下向きの矢印にカーソルをあわせると画面が下にむかって動き、最後にこのポスターが登場する、とてもシャープなウエッブデザインです。
どうぞお試しください。

2007.4.15 銀座王子ホール公演

王子ホール公演

4月20日のニューヨーク公演とアップデートが前後してしまいましたが、シャンソン、ファドを歌う歌手、はらだじゅんさんとのジョイント・コンサート、“ティエラ・エテルナ”“を、4月15日、東京銀座の王子ホールで行いました。
私はこの日、一演奏家として自分のパフォーマンスに対し、かなり満足のゆく結果を残せたのではないかと思っています。
おそらく会場に足を運んでくださった、すべての皆様に喜んでいただけるパフォーマンスになったことと信じて疑いません。

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アンダルシアのレモンと、イタリアの濃厚なハチミツに、アタウアルパ・ユパンキの魂が溶け合う、静寂のグロリエータ(四阿)「カンテホンド・イベロアメリカーノ」の音楽世界

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