フェンシングのルール
フェンシングは幅1.8 メートル、長さ18メートルの、ピストと呼ばれる台の上で行われ、両端から9メートルの距離の、ちょうど中央で仕切られた部分で向かい合って試合がはじめられます。
横幅がほとんどないスペースでの競技なため、日本の剣道のように四方八方への動きはなく、前進か後退のみの動きで攻防が繰り広げられます。
試合時間は、大会によって多少異なることもありますが、オリンピックなどの基本的な個人戦の場合、1ラウンド3分による3ラウンド制で、各ラウンドの合間に一分間のインターバルが入ります。
ちょっとボクシングに似ていますが、勝敗はあくまでも、有効面をヒットした際に得られる得点の合計によって争われ、ノックアウトのルールはありません。
また、得点時をはじめとした細かい一時中断による仕切り直しの場面が多いため、ボクシングに見られる過酷なまでの試合持続性とはかなり印象が異なります(フェンシングを見ていて面白くないという人は、たいていこのあたりのことを理由にします)。
3ラウンド内で、たとえば私が先に15ポイントあげるとその時点で試合終了となり勝者になりますが、3ラウンド終了後、私も相手も、どちらも15点に満たない場合は、トータル得点数の多い方が勝ちとなります。
Le Sabre
軍隊の騎兵による軍刀(サーベル)術を起源にもつサーブルは、前述のフルーレ、エペで行われる‘突き’に加え、騎乗の戦いを思い起こさせる‘斬り’の動作が入るため一段とダイナミックさが増す、私が個人的にも一番好きな種目です。
ブレード部分は88センチ、剣身はY型、三種目中唯一刃型シェイプとなっており、突く以外は、その刃の二分の一部分が相手の有効面になめらかに当たれば得点となります。 腕を狙った攻撃が多くなるため、ガードはそれを防ぐためにヒルトエンドの部分から大きく湾曲した、まさにかつての軍刀を彷彿とさせるデザインで、剣のデザイン上、ピストルタイプのグリップは存在しません。
L’ Epee
三種目中、もっともプリミティヴな魅力に満ちた競技がこのエペです。
‘攻撃権’などの細かいルールが特になく、他のふたつの種目では無効となる‘同時突き’がこのエペでは認められ、加えて全身すべてが得点有効面になることから、ひとつのミスムーヴが命取りとなる、かなり本物の決闘に近いエキサイティングな雰囲気を楽しむことができます。
フルーレ同様、90センチブレードによる剣が使われますが、剣身は三角形、ガードの部分が大型のカップ状になっていて、三種目中、もっとも重量の重い剣で競技が行われます。
ヒルトの部分は、やはり現在ピストルグリップが多く使用されています。
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Le Fleuret
英語ではFoil(フォイル)と表記されるこの種目は、全競技中もっともポピュラーなもので、初めてフェンシングを習う人も、このフルーレから基本技術をマスターしてゆきます。
ルールが細かく、相手に攻撃されると一度それをはらいのけてから攻撃に入るという‘攻撃権’ルールがとり入れられるため、前後にスピーディーに展開されるフェンサーたちの動きは華麗そのものです。
得点となる有効面は、マスクと両腕をのぞいた上半身で、試合の際にはレーム・ヴェストとよばれる、有効面のみを覆う、中に金属板の入ったヴェストを通常のユニフォームの上に着用し、電線がインストールされた剣でその部分を突くことによって得点が認められます。
剣はブレード部分が90センチで四角シェープ、現在では、殆どの場合、ピストルグリップ(写真左)とよばれる、拳銃の握り部分に似たヒルト(つか)のものが使用されますが、かつて、剣のガード(鍔)の部分が花のようなかたちをしていたことから、フルーレ(花)と呼ばれるようになったと言われています。
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フェンシングについて
かつて、なによりも名誉を重んじた騎士たちや貴族の間で行われていた真剣による決闘が、近世を迎え、急激な社会の近代化の波とともに徐々にスポーツとして発展したのがフェンシングです。
流血による死亡事故を防ぐために刃をおとした剣先には、刺さらないように小さなティップがつけられたり、さらには金網でできたマスクが考案されるなど安全性が配慮されると、フェンシングは音楽や乗馬のレッスンなどとともに、近代教養の一環としても幅広く愛好されるようになりました。
オリンピックの第一回アテネ大会からの正式認定競技であり、スポーツとして最も長い歴史をもつもののひとつですが、20世紀半ばからは、電気による審判器が導入され、さらにモダンスポーツとしての魅力を増しました。。
手首を使った細かい剣さばきによるテクニックと、華麗なフットワークが魅力のフェンシングには、次の3種類の競技があります。