レム最後の神話的長編「大失敗」、日本語訳出版に
SF傑作「ソラリス」の著者として、そしてまた「クラクフの賢人」との異名で知られたポーランドの大作家、スタニスワフ・レムの壮大なスケールの長編小説“大失敗-Fiasko”が、日本でとても親しくさせていただいている久山宏一先生の翻訳により、東京の国書刊行会から出版になりました。。
この「大失敗」、ヨーロッパではすでに、英、仏、伊、独、西、露をはじめとする13カ国語によって翻訳出版されていますが、今回、ヨーロッパ以外の言語で翻訳されるのはこれがはじめてであり、この久山先生の功績は、我々日本人にとっても誇らしい快挙といえるでしょう。
実ははずかしながら私も、この本の翻訳段階でほんのちょっとだけお手伝いさせていただきました。
ぜひ多くの皆様に読んでいただきたいと思います。
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久山先生がニューヨークに送ってくださった、シンプルでシャープなデザインの「大失敗」。
これから読むのが楽しみです。
私がお手伝いしたのは、第二章に登場するいくつかのスペイン語名称の読み方ですが、それはほんとうに数少ないもので、決して特筆に値するようなことではありません。
しかし久山先生は本文最後のページで、私に対する感謝の意を表してくださったのです。
先生のお人柄がおわかりいただけることでしょう。
素晴らしい本の出版に際して、ほんのすこしでもお役にたてたことをとても嬉しく思っています。
2007年02月10日 | Mis tesoros preciosos(世界の人々からの素敵なプレゼントの数々)
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