ハッピーひなまつり!

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私にとって、なによりも素晴らしい少年時代の思い出である青山学院初等部において、6年間にわたりずっと同じクラスメートだった仲良しの女性が、ひなまつりを前に、美しい和紙で作られたたくさんの’竹とんぼ’と、チャーミングな3D’ひなまつり’カードをニューヨークまで送ってくれました。
彼女は、小学生のときに、すでにカザルスの無伴奏チェロ組曲を聴きながら、宮沢賢治の傑作文学’セロ弾きのゴーシュ’を”こんな感じかな”などなど思いながら読んでいたという(スゴイヤツ!)人で、私もつい最近その話をきいてすっかり驚かされていたところでした。


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この女性に敬意を表し、無伴奏チェロ組曲第5番’アルマンド’。
恩師、鈴木巌先生による名編曲版に、少々南米風和声を加えたヴァージョンです。
アルゼンチンの名工、グレゴリオ・カブラルさんが、リュートやチェロと同じように、ヨーロッパ旧世紀の伝統である木製のフリクションペグ(金属のギアを用いずに、ヘッドの裏側から穴を開け、そこからねじ込んだ木の摩擦だけで弦をとめる糸巻き-現在フラメンコギターにその伝統がわずかに残る)を、南米の木材を使ってよみがえらせたカスタムギターによる音色でお楽しみください。
私はこのところ、よくこのナンバーをコンサートのオープニングとしてプレイしていますが、それはこの傑作曲が、バロック時代に書かれた純然たるクラシック音楽にもかかわらず、そのあと演奏するユパンキ(フォルクローレ)レパートリーにも不思議なくらい自然な流れでつながる、きわめて深い民族的エモーションと、無限の宇宙的エネルギーにあふれた崇高な精神性をもつと思うからです。

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