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Recital especial en el Templo Mayor de Tenochtitlan, Mexico 2009

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9月21日(月)在メキシコ日本国大使公邸において、9月22日(火)Museo Templo Mayor において、「大竹史朗&フアン・カルロス・ラグーナ ギターコンサート」が、在メキシコ日本大使館、国家芸術審議会(CONACULTA)、国立人類学庁(INAH)主催、国際交流基金後援にて開催されました。
大竹氏はニューヨークご在住のフォルクローレギター奏者で、かつて訪れたTemplo Mayor遺跡にインスピレーションを得て「テノチティトラン」を作曲し、今回は、いわばその里帰り公演となりました。ラグーナ氏は、クラシック・ギター奏者としてメキシコ市内にギタースタジオを構え後進を指導する傍ら、日本を含む国内外で演奏活動を行っています。
未だ雨期のこの時期ですが、22日は天気も良好で、黄昏に浮かぶ遺跡と教会をバックに、お二人の爪弾くハーモニーが木霊(こだま)する幻想的な演奏となりました。

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<日本メキシコ交流400年公式サイト>より

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(写真はすべて臨場感を出すために、クリックするとフルサイズにてご覧いただけます)


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9月22日、午後5時、朝から快晴となったメキシコシティー、テンプロ・マヨール(アステカ・ピラミッド大神殿遺跡)。
ステージ・セッティングが行われる中、私はひとり万感の思いで、”テノチティトラン”を奏でていました。
14年前、私はこの場所において、”テノチティトラン三部作”の主題となった”音”を聞いたのです。

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この時期、メキシコシティーは雨季の真っ只中。
このところずっと雨続きで、関係者の皆さんは、連日灰色の空を見上げては、ほぼ屋外でのコンサートをあきらめていたようですが、なんと私の到着を機に一転。
悪天候続きだったなど信じられないような青空が広がり、この日、今回私が滞在させていただいた、ホテル・ニッコー・メキシコの33階の部屋からは、ふだんまず見ることの出来ない、シティーを取り囲む4000メートル級の秀峰がくっきりと見わたせました。

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どうやらアステカの月の女神”コヨルシャウキ”は、私たちに対して微笑んでくれたようです!

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午後5時30分、フアン・カルロス・ラグーナさんとの最終リハーサル。
初顔合わせから一夜明けた今日、昨晩の演奏時に私とラグーナさんの間に生まれたレスペート(尊重)は、さらに強いコンフィアンサ(信頼感)へと姿をかえていました。

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この日は、たいへん心地よい風が吹いていましたが、リハーサル中、風はラグーナさんの譜面台から、何度も”テノチティトラン”の楽譜を飛ばしました。
リハーサルのあと、ラグーナさんは突然姿を消してしまったので、どうしたのかなと思っていたところ、彼はひとり、控え室の隅で、”テノチティトラン”の楽譜が風で飛ばないよう、持参したクリップやテープを使って、いっしょうけんめい譜面台に工夫をこらしていました。
この大芸術家にしてこの真摯な姿勢。
私はこのとき、「これでもうだいじょぶだと思うよ。」と、言ってニッコリ私を見上げた彼の顔を見て、胸を熱くしました。

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そして午後7時、フアン・カルロス・ラグーナさんのソロによる第一部の開始です。
黄昏時のやわらかい光をあびた、今日の彼のヴィラ=ロボスの演奏は、筆舌に尽くしがたい素晴らしいインタープレテーションでした。

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そして第二部は私のソロ。
じょじょに陽がおちて...。

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闇に浮かぶテンプロ・マヨールの遺跡、そしてそれを破壊したスペインの侵略者たちによって建立されたカテドラルをバックに、私とラグーナさんは、”テノチティトラン三部作”を披露しました。
夜空を覆う雲は、まさに招かれざる客”エルナン・コルテス”の到来を告げる第二楽章にイメージしたそのままの色。
私は、ラグーナさんの流れるようなバッキングに乗り、すべてを超越した感動に身を震わせながら演奏していました。

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私はこの夜のことを、一生涯忘れることはないでしょう。
この日のパフォーマンスは、DVDがあります。
あらためてご紹介したいと思います。

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公演後のレセプション。
写真むかって左から、小野正昭駐メキシコ日本国大使、私、大使夫人、ラグーナさんのワイフのソフィーアさん、そしてフアン・カルロス・ラグーナさん。

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“類は友を呼ぶ”。
ラグーナさん夫妻の友人のみなさんも、また素晴らしい方たちばかりでした。

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ラグーナさん、そしてソフィーアさん。
ソフィーアさんは、アルゼンチン、コルドバ州出身のクリオジータ・アルヘンティーナ(生粋のアルゼンチン娘)です。
彼女は私に、「あなたが私の故郷の音楽を、素晴らしいレヴェルで演奏してくれたことは、たとえようもない大きな喜びでした。そしてそのあなたが、いま私にとって新たな故郷となった土地にまつわる音楽を作曲してくれたこと、ほんとうに嬉しく、感謝にたえません。」と、言ってくれました。
このページのトップにある二枚のモノクローム写真は、ソフィーアさんが撮影して送ってくれたものです。
私たちはこの写真を見ながら、”ジミー・ペイジだ!”などと言って、開演前にはしゃいでいました。

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今回、私はまたこの美しい土地において、あらたな兄弟たちと出会うことができました。
私たちの友情は、これから400年間、そして永遠に続くことでしょう。
私とフアン・カルロス・ラグーナさんもまた、この南米大陸のエモーションが濃縮された美しい楽器のもとに運命をともにした、ギター方の親戚だったのかもしれません。

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俺には兄弟がたくさんいる
野に山に 海に平原に
数え切れないほどいる
それらのすべてが それぞれの職をもち
思い出をあとに 希望を先に生きている
友情ゆえに熱い手を持つ人々
彼らはその手で 祈り そして涙を拭う
遠くはるかに逃げる地平線を追いながら
俺たちは孤独の炎に灼かれながら 歩き続けている
俺たちはふだん 遠くはなれて暮しているが
ときどき どこかでばったり出会ったりする
俺たちは 無限の種をはらんだ歌をかみしめることで 互いを認め合う
たとえ死ぬものがあっても 置き去りにはしない
いっしょに連れてゆく
俺には兄弟がたくさんいる
野に山に 海に平原に 数え切れないほどいる
そして美しい恋人がいる
“自由”という名の恋人が!

_アタウアルパ・ユパンキ ”兄弟たち”より