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来年1月26日の東京公演翌日、とてもやりがいのある仕事の打ち合わせのため、僕は、山形県の高畠という土地を訪れます。
これに際し、このプロジェクトのセットアップをしてくださった、当日東京から同行してくださる応援者の方のご厚意により少々寄り道、僕の先祖所縁の、壮麗極まる会津若松城を初めて訪れる運びとなりました。
僕の高祖父(ひいひいおじいさん)は会津藩士でした。
幕末、年齢が少し上だったせいなのか、決死隊には入れず江戸に落ち延び、そこで彰義隊士となって最後まで戊辰戦争を戦った「ラストサムライ」でした。
眉目秀麗の美男子で、生来女性に好かれる❤️資質を備えていた高祖父は、いよいよ自決かという間際に逃げ込んだ国学者の屋敷の娘(僕のひいひいおばあさん)にゾッコン気に入られ、めでたくお輿入れとあいなったそう。
そのときその家に行かなければ、いま僕はこの世にいなかったわけです。
僕が古きものに固執し、きわめてアナーキーな人間になったのは、この高祖父のDNAによるものでしょう。今でも僕は「尊王」ではなく「佐幕」的。
1月末の鶴ヶ城は、もしかしたら写真のような白銀の姿を見せてくれるかもしれません。
僕の髪はいま伸びて、浪士のような「惣髪(そうはつ)」ですが、いまの僕を高祖父が見たら、“貴様如きがわしの足元にも及ばぬわ”と笑い飛ばすでしょう。