アンダルシアとの素晴らしい縁

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“大竹史朗さんにブラボー、彼の絶妙な感性と、スペインの詩への愛に驚きました。この若い芸術家は日出ずる国の日本人。東洋の偉大な人々は、芸術と文化において見習うべきモデルです。

大竹史朗さんはスパニッシュ・ギターをとても素晴らしく演奏し、コルドバの画家フリオ・ロメロ・デ・トーレスの絵画は、フェデリコ・ガルシア・ロルカに捧げられたミゲル・エルナンデスのこの素晴らしい詩を飾るのに最も適しています。
美しい南アンダルシア、マラガより心からのご挨拶を。美と愛は永遠であり、世界中の人々を結び付けます。”

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これは先日、僕のガルシア・ロルカ・インスピレーションによるギター曲をYouTubeで聴き、大感激してくれた、スペインのマラガに暮らす、あるベテランの演劇人から贈られた言葉。

嬉しかったので、お礼の返事をしたところ、さらに彼から、“自分はいつまで生きられるかわからないから、もしよければ、私の朗読の音源をあなたに託したい。あなたの音楽と一緒に私の声が残るなら、本当に嬉しく思いますが、いかがでしょう?”という丁寧な連絡を受け、一も二もなく、この願ってもない申し出を受けた。

本場アンダルシアの、芸術に携わる優れた人物の朗読する詩の音源。それはまさに、今の僕が喉から手が出るほど必要なものだった。

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他人の屋敷の庭に咲き誇る花の種をひとつもらって、それを自分の小さな家の庭に、さらに美しく咲かせようとするなら、それは決して数年でできることではない。何年も何年もかけて研鑽を積み、そして果てしない実践を繰り返す以外に道はない。

アルゼンチンとスペインという「他国の文化」を、外国人である自分自身はもちろん、本国の人々が納得のゆく「血と肉」へとリクリエイトする作業は、おそらく死ぬまでかかるだろう。
しかし、いま僕は、こうしていろいろなところで素晴らしい協力者に恵まれ、表情はとても明るい。