「Knight’s NY diaries」カテゴリーアーカイブ

ニューヨーク日記

Milonga del ángel (Piazzolla) Improvisation ピアソラ「天使のミロンガ」インプロヴィゼーション東京初演

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1. Milonga del ángel (Astor Piazzolla)
2. Danza del ángel I (Shiro Otake)
3. Danza del ángel II (Shiro Otake)

1 天使のミロンガ (アストル・ピアソラ)
2 天使のダンス 1 (大竹史朗)
3 天使のダンス 2 (大竹史朗)

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Mi concierto en Tokio el 26 de noviembre, de nuevo será lo que celebrará el 125 aniversario de la amistad entre Argentina y Japón, conmemorando a la vida de los dos grandes innovadores del arte contemporáneo (música y pintura) en ambos paises, Astor Piazzolla (1921-1992) y Kenji Yoshida(1921-1992).

Danza del ángel’ es mi obra nueva improvisada de ‘Milonga del ángel. Actualmente ‘Danza del ángel I’ es como una transición de parte primera y la segunda, pero me encanta mucho como una nueva improvisación.

Aunque los seis años de mi búsqueda del ‘nuevo sonido’ con García Lorca, siempre fue acompañaba por baile y recitación, el gran encuentro con maestro Kenji Yoshida me llevará otra vez de nuevo al ‘camino real’ del solo de guitarra muy argentino.

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Il mio concerto a Tokyo, il 26 novembre, sarà ancora una volta quello che celebrerà il 125° anniversario dell’amicizia tra Argentina e Giappone, commemorando la vita dei due grandi innovatori dell’arte contemporanea (musica e pittura) in entrambi i paesi, Astor Piazzolla (1921 -1992) e Kenji Yoshida (1921-1992).

Danza del ángel‘ è il mio nuovo lavoro improvvisato di ‘Milonga del ángel. Attualmente ‘Danza del ángel I‘ è come una transizione tra la prima e la seconda parte, ma mi piace molto come nuova improvvisazione.

Sebbene i sei anni della mia ricerca del “nuovo suono” con García Lorca siano sempre stati accompagnati da danza e recitazione, il grande incontro con il maestro Kenji Yoshida ancora mi condurrà ora al “percorso regale” dell’assolo di chitarra molto argentino.

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My concert in Tokyo on November 26, will be once again what will celebrate the 125th anniversary of the friendship between Argentina and Japan, commemorating the life of the two great innovators of contemporary art (music and paintings) in both countries, Astor Piazzolla (1921-1992) and Kenji Yoshida (1921-1992).

Danza del ángel‘ is my new work inspired by ‘Milonga del ángel. Actually the ‘Danza I’ is very short, sounds just like a transition between part one and part two, however I like a lot as a new improvisation.

During the six years of my search for the “new sound” with García Lorca, have always been. accompanied by dance and poem readings.
Now the great meeting with the art of maestro Kenji Yoshida will now lead me again to the “royal road” of the very Argentine guitar solo.

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今年2023年11月26日に、東京世田谷キリスト教会礼拝堂にて行うコンサートは、3月のユパンキ・オマージュ公演に続き、再びアルゼンチン日本国交樹立125年を記念し、両国のコンテンポラリー芸術の素晴らしい革新者ふたり、アストル・ピアソラ(1921‐1992)、そして吉田堅治画伯(1924‐2009)に敬意を表して行うものとなる。

これは、「ブエノスアイレスのシャコンヌ」同様、東京公演にて初演する予定で作った、ピアソラの名曲「天使のミロンガ」を主題として、後半インプロヴァイズ展開させたナンバーのビデオ。

実際「天使のダンス2」は、主題と展開をつなぐトランジッションのような役割だが、自分は今、この部分をたいへん気に入っていて、初演をとても楽しみにしている。

ガルシア・ロルカの文学を導入して、この6年、自分自身のギターの音を創りあげてきたが、それは多くの場合、朗読や舞踊を伴うもので、観客の皆様からは、”ギターだけの演奏を聴きたい”という声も多く受けていた。

日本が生んだ、不世出の現代美術家・マエストロ吉田の芸術との出会いは、いま僕を、ふたたびアルゼンチンスタイルのギターの王道に回帰させてくれた。

Homage to Piazzolla in Tokyo ピアソラへのオマージュ・ライヴと代官山旧朝倉家住宅

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去る三月の東京公演後、僕は誘われて、目黒を見下ろす小高い丘の上にひっそりとたたずむ、史跡重要文化財・旧朝倉家住宅を訪ねた。

僕は、ごちゃごちゃとした人混みを何よりも嫌うが、ちょうど桜の満開の時期で、しかも春分の日であったにもかかわらず、ほとんど訪問客の姿はなく、天然の丘の斜面をそのまま利用したパノラミックな美しい庭園も、静謐な邸内もほぼ貸し切り状態。

あまり気持ち良いので、畳の部屋にゴローンと横になっていたら、見張りの衆が、”すみませーん、畳の上に座らないでくださーい!”と、すっ飛んでくるオマケがついたが、本当に静かで、快適なホームタウンの午後を過ごすことができた。

このビデオは、その際のスナップを中心に、早春の東京の思い出アルバムとともに構成してある。

曲目は、ピアソラおなじみの名曲「オブリヴィオン(忘却)」と、その師匠格にあたるバンドネオン・プレイヤー、アニバル・トロイロが書いた傑作タンゴ「最後の酔い」。

PAなしの完全生音、そして全く無修正の一発録り音源は、勢い余ってミストーンを出しているところもあるが、スタジオ録音では決して味わうことのできない、ライヴならではの醍醐味をじゅうぶんに伝えるものだと思っている。

NJOY!

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Chaconne a la Piazzolla ピアソラに捧げる「ブエノスアイレスのシャコンヌ」初演

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1. The Dreams / Astor Piazzolla (arranged by Shiro Otake)
2. Chaconne of Buenos Aires / Shiro Otake
(14 variations inspired by ‘Vuelvo al sur’)

Will be premiering on Sunday, 26th of November, 2023, at the Setagaya church of Christ in Tokyo.

1.夢 (アストル・ピアソラ、編曲:大竹史朗)
2.ブエノスアイレスのシャコンヌ 
  ~「南に帰ろう」による14の変奏~(大竹史朗r)

2023年11月26日(日)14時40分
東京世田谷キリスト教会礼拝堂にて初演予定

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1992年のアストル・ピアソラの死後、その至高の音楽は、どうしたわけか、あまり感心できないようなカクテルミュージック風アレンジによって散乱し、特にクラシック系の奏者衆の間に狂信的に広まり、まさに「猫も杓子も」状態となっていたが、やがて失速、「いったいなんだったのか?」というように下火化した。

ピアソラ本来のエネルギーとエモーションが本当に浸透したかといえば、大いに疑問が残る。

僕は中学時代、ユパンキホセ・フェリシアーノ、そしてバート・ヤンシュ(ペンタングル)やスティーヴ・ハウ(イエス)といったギタープレイヤーのレコードを「耳コピー」し尽くしていたが、高校に進学するころにはすでに、当時まだ一般には知られていなかったピアソラの音楽を、まず原調で音を取り、それをギターで弾きやすいキーに移し替える作業などして楽しんでいた。

不夜城ブエノスアイレスのエモーショナルな情景が目に浮かぶような、湧き出る泉のように、そして怒涛のように展開する「上質のサウンド」を、楽譜を一切使わずに行った「独自のアレンジ」。
それは僕に、無意味な音大などに行く手間なく、きわめて高度で、そして自由な音楽理論と作曲理論を学ぶことをごく自然にプレゼントしてくれたのだった。

ピアソラの本来持つエネルギーとエモーションを、自分自身のギターで伝えてゆくのは、「”猫も杓子も”ブームが去りつつある」今が、おそらく最高の時期だと思っている。

これは、ピアソラが1988年にサウンドトラックを担当したアルゼンチン映画「スール(南)」のなかの、僕がとても好きな短いバンドネオンソロ「」をまず冒頭でプレリュードとしてプレイ、そしてそのあと、映画の主題歌的作品「南へ帰ろう」を主題として14変奏を加えた、僕自身長きにわたって取り組んできた「シャコンヌ」をつなげるピアソラ・オマージュ。

シャコンヌ(原語:チャッコーナ)は、ヨーロッパ・バロック時代を代表する舞曲のひとつだが、サラバンド同様、その起源を、中米マヤの土着舞踊に持つ。
この史実が、ミュージシャンとしての僕を長きにわたって支え続けてきたのは、今更言うまでもない。

僕はそのラテンアメリカのエネルギーを、はるか南(スール)の地、ブエノスアイレスに置き換えて表現する。

初演は、11月18日の盛岡、そして続く26日の東京になる予定。

Spectacle Federico Garcia Lorca in Japan 東京オペラシティに響く白熱の「ガルシア・ロルカ」ギタースペクタクル

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Ballad for Federico Garcia Lorca

1. Adagio BWV. 1001 (Johann Sebastian Bach)
2. Absente soul from “Lament for the death of a Bullfighter” / Shiro Otake
3. Yerma ~La Romeria~ / Shiro Otake (an improvisation on Sarabande BWV. 1002)
3. Yerma ~La romeria~
4. First elegy for Federico Garcia Lorca (by Miguel Hernandez) / Shiro Otake

An homage performance recorded live during the special concert to commeorate the 125 years of friendship between Argentina and Japan (at Tokyo Opera City, 17 MAR 2023)

ガルシア・ロルカに捧げるバラーダ

1.アダージョ / ヨハン・セバスティアン・バッハ)
2.不在の魂 ~ある闘牛士の死に捧げる哀歌~ / 大竹史朗
3.イェルマ / 大竹史朗 (バッハのサラバンドによるインプロヴィゼーション)
4.ガルシア・ロルカに捧げるエレジー(悲歌)/ 大竹史朗

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アルゼンチン日本国交樹立125年を記念したコンサート(東京オペラシティ、2023年3月17日)のクライマックスを飾る、ギター、朗誦、そして舞によって繰り広げられたライヴパフォーマンス。

クラシックフラメンコ、そしてロックに至るありとあらゆるギターの奏法を駆使した19分は、当日ステージ上方のマイクで録音された全くそのままの音。
いきおいあまったミストーンや、(意図として)ほとんどリハーサルを行わずに本番に臨んだ朗誦と舞とのきっかけ違いなどのアクシデントによって、途中とっさにアドリブ作曲するハプニングなどもあったが、僕はこのパフォーマンスに100パーセント満足している。

朗誦と舞を担当したマリア・ラ・ジターヌは、本当によくやってくれた。
僕はこのライヴパフォーマンスを、「ガルシア・ロルカ・トリビュート作品」として、必ず後世に残るものと胸を張ることができる。

ライヴはいろいろな予期せぬことが起こるから楽しく、そしてやめられない。
多くのリハーサルを必要とする音楽は、自分はおそらくこれからも関与しない。

2017年から続けてきた「ロルカ・インスピレーション」作品のクリエイションは、この作品をもってしばらく終了。
これから僕は、いよいよ「真のギタールネッサンス」到達に向け、新たな道を歩くことになる。