朝10時から、ペルーの子どもたちのためのミニコンサートを日秘会館で行いました。
若く、感受性の豊かな子どもたち。まさに音楽家にとってかけがえのない仕事です。アルゼンチンの子どもたちにくらべると、ペルーの子どもたちは照れ屋さんが多く、最初は少々緊張感が感じられましたが、カルロスくん(10歳)と、デニースちゃん(13歳)が前に出てきて一緒に歌ってくれた頃からすっかりかたさがほぐれ、とてもよい会になりました。
思えば自分は、このデニースちゃんと同じ年令のときにユパンキを聴いて感激し、その間いろいろあったものの、そのときの感動が結局その後の人生をしっかりと支えることになりました。今日こうして、私の演奏が子どもたちの脳裏にしっかり焼き付いて、彼等のこれからになんらかの影響を与えられるとすれば、こんなに素晴らしいことはありません。
写真)ペルーの子どもたちと
ペルーの子どもたちのためのミニコンサート
日秘大劇場メインリサイタル直前 雑誌取材
午後ホテルの部屋で少し休み、さあいよいよ今回のメインイヴェントである、日秘大劇場でのリサイタル”アタウアルパ ユパンキへのオマージュ”へのカウントダウンです。雑誌のための写真撮影をしてから、控え室でいつものように目を閉じて、天国のユパンキと語りました。
“ドン アタ(ユパンキの愛称)、あなたの音楽を、このフォルクローレの故国で演奏します。どうぞ見守っていて下さい”。7時30分、1200席を埋めた満場の観衆に迎えられ、ステージに登場です。
素晴らしい劇場、抜群の音響と照明、そしてすでにかなりのボルテージの高さに達している客席。
これをはずしたらもう音楽家廃業ともいえるような最高の状況です。
日秘会館
1200人で大盛況の会場内
そして2時間20分、最良の観衆とともに作り上げたステージは、私にとっていままでで最高の演奏をしたと思われる、3年前のグアテマラシティーの国立劇場での公演をはるかに凌ぐ最高の演奏となりました。終了後のパーティーで、石田日本大使から、”お弟子さんがペルーでこんなにご自分の曲を素晴らしく演奏してくれて、天国のユパンキさんもさぞ喜んでいるでしょうね”とおっしゃるのを聞いて胸がいっぱいです。私はこの夜のことを生涯忘れることはないでしょう。
はやくも来年の公演のことにまで話がおよび、夜が更けるのも忘れて楽しい時間を過ごしました。
日系人協会のDR.アウグスト岩本会長から記念の楯を授与
公演後、岩本会長ご夫妻、石田大使ご夫妻、そして日系人協会のみなさんと
(5 de Noviembre,2005)