南米ウルグアイの首都モンテビデオは、海に面したモダンな新市街と、黄昏時にたまらなくロマンティックな、ヨーロッパ風の旧市街からなる美しい町でした。
ここで出演した、いわば‘お茶の間の朝番組’。モンテビデオでも一番人気の朝の生番組ということで、コンサートの集客に追撃ちがかかりました。
ダブルネックギターを生で演奏しているところがはじめて放映されたテレビ番組です。
ただ、あまりに取材が立て込んだためバタバタと放送局にかけ込むことになり、この番組の名前を聞くのを忘れてしまいました。
ビデオをもらってあるのですが、ヨーロッパ同様南米はパル方式なので、残念ながらいまだに見ていません。
取材! 取材!! 取材の嵐!!!
フー、つかれた...。
考えてみますともうずいぶんオリジナルによるギター曲を作ったものですが、そのなかでもコンサートで一番人気のあるナンバーが、2枚目の‘コンドルビウエラ’に収められた‘ぺぺのサンバ’です。
94年に惜しくも死んでしまった愛犬ポメラニアンの‘ぺぺ’との楽しい想い出を、フォルクローレのサンバのリズムを使ってギターのうえに綴ったものですが、動物を愛する心というのは世界中どこへ行っても同じなのでしょう。
この曲のおかげで決まったラジオやテレビ出演も少なくありません。
ニューヨークの自宅のソファでギターを弾いているといつも隣に来て聴いていたぺぺ、いまでも私は毎日のように彼を思い出しては、演奏のないときでもこのナンバーを家で弾いています。
ぺぺ(1983ー1994)
ぺぺと私(1993年、ニューヨーク州、レイク・ジョージにて)
ぺぺの死後、しばらくは犬を飼おうとは思いませんでしたが、99年の春、たまたま立ち寄ったペットショップで息をのんでしまいました。
生まれたばかりの赤ん坊ポメラニアンはまるでぺぺの生まれ変わりのようで、もうどうしてもこのまま手放して帰ることができなくなり、結局その日、‘コンドル’ならぬ、‘1000ドル’が飛んでゆきました。
ぺぺのお墓の前にて
プッチー(1999ー)
このプッチーは現在6歳になり、ニューヨークシティーから車で2時間の、のどかな田園地帯にあるぺぺのお墓に連れてゆくと風のように走り回ります。
その光景を模して作ったのが、チャカレラのリズムによる‘風とプッチー’です。
2002年に、グアテマラシティーのカミノ・レアルホテルで演奏したものが、とてもよい状態で録れているので、次作アルバムにはこのナンバーをライヴ音源で入れようかなどと考えています。
»» puccie’s room
中米ホンジュラスの首都、テグシガルパの63チャンネルのこの番組は、30分に及ぶインタビュー番組ですが、朝食(Desayuno)のテーブルに招かれて話が進むという設定です。
聞き手の男性はとても有名なマルチタレントだそうで、これはまさに、ホンジュラスの‘徹子の部屋’ ならぬ ‘徹夫の部屋’ でした。
ビデオをもらってありますのでいつか日本でもご紹介したいですね。
但し全編スペイン語ですが..。
いくらそこが映らないとはいえ、何か棚に入れてもいいのに..。
ユパンキの ‘牛車にゆられて’ を披露。
ブエノスアイレスのラジオ、Radio Ciudad のこの番組出演は楽しいものでした。
男性パーソナリティー二人と女性パーソナリティー一人が喫茶店でおしゃべりしている(録音はもちろんスタジオ)設定なのですが、するとそのときに話題になっている人がたまたま入って来るので、それを呼びとめ一緒におしゃべりするという展開です。収録後、放送を録音したCDをもらったので聴いてみますと、効果音で喫茶店にいる雰囲気がよくでていました。私のCDをかけるときは、“ マスター、ちょっとBGM変えてよ!”なんていう演出で、実に微笑ましいかぎりでした。
オン・エアー中,一番右が私です。
Tortulia del Café のプロデューサー、ベティーナ(中央)と
パブロ・ネルーダの話がでましたが、この詩集とともにいつも持って歩いているのが、4年前の東京公演のお祝いに、女優の香川京子さんにプレゼントしていただいたパーカーのボールペンです。
香川さんは私の好きな、黒沢明監督の‘天国と地獄’ に素敵な和服姿で出演していらっしゃいますが、映画から40年以上たった今もなお、信じられないくらい上品でエレガントで、まさに日本女性のお手本のような美しい方です。
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アンダルシアのレモンと、イタリアの濃厚なハチミツに、アタウアルパ・ユパンキの魂が溶け合う、静寂のグロリエータ(四阿)「カンテホンド・イベロアメリカーノ」の音楽世界