26 Nov 2023, Homenaje a Piazzolla en Tokio ピアソラ・オマージュ東京公演は、再びアルゼンチン大使館の後援を受け、日亜国交樹立125年記念コンサートに

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La palabra de ‘Doble-A‘ indica ‘Alfred Arnold,’ el nombre de la marca de bandoneón que tocaba Astor Piazzolla.
Mi ‘Quejas de un Doble ‘A’‘ es por seguro, ponme en contra de ‘Tristeza de un Doble ‘A’. Mas mi ‘Doble ‘A’‘ también indica la otra cosa que he estado cultivando durante muchos años.

Andalucía-Argentina’.

Ahora eso me hace preparar mi aproximación final para llegar a mi ultima destinación ‘Cante Jondo Iberoamericano’, junto a la estupenda escénica del gran innovador argentino.

11月26日(日)、東京世田谷キリスト教会礼拝堂にて行うリサイタルは、3月の東京オペラシティ公演に引き続き、再び在京アルゼンチン大使館の後援を受け、アルゼンチン日本国交樹立125年を記念するコンサートになる。

まずはじめに、この場を借りて、在京アルゼンチン大使館の皆様に心から感謝申し上げます。

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僕はこのリサイタルにおいて、三曲のオリジナル「ピアソラ・インプロヴィゼーション」を初演する。

この動画は、そのうちもっとも最近できた曲、「ドブレ・アーの嘆き」のPRビデオ。
全体の4/3を収録し、秋の公演の告知としている。

タイトルの「ドブレ・アー(ダブルA)」というのは、アストル・ピアソラが愛用していたバンドネオンのメーカー、「アルフレッド・アーノルド(頭文字のAが二つ重なる故)」の愛称。

もちろんこの新作曲は、僕が少年時に心から感激したピアソラの名曲「ドブレ・アーの哀しみ」の向こうを張るものだが、僕にとってこの「ドブレ・アー」とは、もうひとつ、僕が長きにわたって培ってきた、ふたつのAを頭文字にもつ固有名詞を意味する。

それは、「アンダルシアとアルゼンチン」。

パコ・デ・ルシアの遺作アルバムとなった「アンダルシアの歌」を聴き、僕が深くかかわるアルゼンチンの伝統音楽に加え、ピアソラやアニバル・トロイロなどのブエノスアイレスの素晴らしい調べの数々の故郷が、はるかアンダルシアの「カンテホンド(’深い歌’と訳される、アンダルシア文化の根幹をなすジプシーの調べ)」にあると確信した僕は、ついにここに、敬愛してやまないブエノスアイレスのバッハ、ピアソラをレパートリーにとり入れる「接点」をつかんだが、実際それはまだ、その時点で、ユパンキで実績を積んできた僕のコンサートに「恰好の材料」として融合させる「大義名分」としては、少々不十分だった。

ただ好きだとか、みんながやってブームになっているからというのは、自分のようなプレイヤーが事を起こす理由付けには決してならない。

そこで僕は、まず「カンテホンド」をより深く理解するために、すぐにピアソラにはアプローチせず、カンテホンドの代名詞的大詩人、フェデリコ・ガルシア・ロルカの全作品集を読みこみ、そのエッセンスを自作品に導入し、「カンテホンド・イベロアメリカーノ(南米の深い歌)」の確立に全力を注いだ。
それが2016年の暮れのことだった。

僕はスペイン人でもアルゼンチンでもなく、東京は虎ノ門生まれの渋谷育ち、エンコ生まれの浅草育ちの花田秀次郎(誰やそいつ?)というわけにはいかないが、生粋の江戸っ子日本人
アンダルシアもアルゼンチンも、本来まったく接点はない。

そもそも血の中に流れていない他国の文化を、評論家や愛好家が、ただ頭で理解するだけのものではなく、真に自身の体内を流れる血のごとく、ありとあらゆる毛穴を押さえても、そこから怒涛のように噴き出してくる「」としてトランスフォームさせるためには、長い年月をかけて研鑽を重ねる必要があった。

そしていま、僕は、ついに自身の最終到着地である「南米の深い歌」に着陸するための最終アプローチへの舵取りを、「アンダルシアとアルゼンチンのドブレ・アー」ととともにスタートさせている。

僕にとって、「集大成」という言葉は生涯縁のないものだ。

しかし、11月26日、東京世田谷キリスト教会礼拝堂にて行う、かけがえのない第二の故国・アルゼンチンを記念するコンサートは、ミュージシャンとしてこれまで重ねてきたこと、すべてを賭ける公演になることは間違いない。

下記ビデオは、「ドブレ・アーの嘆き」の短縮版。
これも、11・26公演の告知用として作ってある。