Southern Landへの想い 1 Blue side of Shiro

およそ前衛的なものや、技巧的なもの意外ならありとあらゆる音楽を楽しみますが、アメリカの南部に起こったブルースは(ユパンキのフォルクローレは別として)、私がもっとも愛してやまない音楽です。
これだけ単純な構成にもかかわらず、その奥の深さはまさに無限で、かつこれだけ心地よく人の心にエモーショナルに訴えてくるものはありません。
それぞれが短い三部構成からなる私の新作「ダヒュ」は、第一部では、静かなブルターニュの海の彼方から聴こえてくる、美しいダヒュの歌声を模した純然たるクラシカル・ギターのソロで幕をあけますが、続く第二部では、がらりと雰囲気をかえ水底に沈んだ王女の恨み悲しみを表現するために、サイド・ギターを加えて、はじめてブルースのギター・テクニックを導入しました。
もちろんいままでステージで、ブルース奏法を披露したことはありません。
しかし少年時代、クラシカル・ギターの勉強と平行して、私はかなりの時間をブルースのレコードを聴くことにあて、自分でもいろいろとその奏法を研究したものでした。
ここでようやくそのときの経験が役にたちそうです。
さらにファイナル・パートではテンポアップして、ジプシーのフォーク・ダンス風ギターへと展開する私の「ダヒュ」。
目下のところ「ダヒュ」は、自分の創るギター音楽の集大成といってよいと思っています。

写真)「ダヒュ」第二部で使用する、ブルース・ギターに欠かせないボトルネック・スライドバー。

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2006年08月19日 | Shiro's hideaways |

カリブの楽園 アルーバの休日


1月の末から一週間、カリブ海(西インド諸島)にある、まるでひとつぶの真珠のような美しい島、アルーバ(Aruba)で休暇を過ごしました。
ありがたいことに、世界の有名な観光地へは仕事で行けることが多いので、個人的なヴァケーションは、のんびり裸足かぞうりで過ごせる美しいビーチ一辺倒となります。
今回はじめて訪れたアルーバは、数あるカリブの島々のなかでもかなり南に位置しているため、他の島にあるハリケーンの心配がなく、一年中いつ行っても青く澄み渡った空とコバルトブルーの海が楽しめ、さらに水が良質なため食べ物がとにかくおいしく、人は親切で、もうすっかりこの島のとりこになってしまいました。
数年前までオランダ領であったことから、現在も公用語はオランダ語ですが、スペイン語、英語も多く話され、さらにそれらがまぜこぜになったパピアメント語というかわいい言語が飛び交っており、なんとも魅力でいっぱいのハッピーアイランドです。
ニューヨークから直行で5時間のアルーバ。
日本の皆様、今年のゴールデンウイークはNYとこのアルーバのセット旅行はいかがですか?

写真)プールもビーチもほぼ貸切状態

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2006年02月06日 | Shiro's hideaways |

心の仲間たち、セントロ・ニッケイ・アルヘンティーノ 2 - ブエノスアイレスに生きている日本

ブエノスアイレスの中心地から少し離れた、パレルモと呼ばれる地区に中南米最大の日本庭園があります。
広く美しい庭園は実に立派なもので、ただ散策して歩くだけでも心地よいのですが、園内には日本の民芸品を売るお店や、庭園をながめながら日本料理を楽しめるレストランなどもあり、この地球のまったく反対側の異国情緒を味わうために、休日には家族連れの人々でいっぱいになります。
この日本庭園で、私はいままで何度か公演をしています。

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2005年09月02日 | Shiro's hideaways |

心の仲間たち、セントロ・ニッケイ・アルヘンティーノ

ブラジル同様、アルゼンチンでも日系人たちははや3世、4世の時代を迎え、政界をはじめとする各分野での彼らの活躍は目覚しいものがありますが、そのアルゼンチンの日系人たちで構成されるのが、今回ご紹介するセントロ・ニッケイ・アルヘンティーノ です。

写真)彼ら日系人の読む新聞 らぷらた報知 2004年 7月15日 ー 私の亜国訪問を報じたものです

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2005年08月21日 | Shiro's hideaways |

愛犬から得たインスピレーション ’ぺぺのサンバ’、’風とプッチー’

考えてみますともうずいぶんオリジナルによるギター曲を作ったものですが、そのなかでもコンサートで一番人気のあるナンバーが、2枚目の‘コンドルビウエラ’に収められた‘ぺぺのサンバ’です。
94年に惜しくも死んでしまった愛犬ポメラニアンの‘ぺぺ’との楽しい想い出を、フォルクローレのサンバのリズムを使ってギターのうえに綴ったものですが、動物を愛する心というのは世界中どこへ行っても同じなのでしょう。
この曲のおかげで決まったラジオやテレビ出演も少なくありません。

ニューヨークの自宅のソファでギターを弾いているといつも隣に来て聴いていたぺぺ、いまでも私は毎日のように彼を思い出しては、演奏のないときでもこのナンバーを家で弾いています。
ぺぺ(1983ー1994)

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2005年07月14日 | Shiro's hideaways |

心の糧、フェンシング

タイトな演奏旅行などに備え、いつも健康でいられるように続けているのがフェンシングです。
一時間もやっていると、もう水をかぶったように汗だくになりますが、これによって鍛えられるのは肉体面だけではありません。
ニューヨークなどというところは、宗教や考え方の違う人々がごちゃごちゃに交じり合って暮らしているジャングルのようなところなので、以前はちょっとしたことでアップセットすることがしばしばでしたが、フェンシングのおかげでだいぶ精神面においても鍛えられ、あまりいろいろなことに動じなくなりました。素晴らしいスポーツだと思っています。

アメリカでは、フェンシング人口が実に18、000人足らずということでかなりマイナーなスポーツといえますが、私はこれがきっかけでいろいろな歴史の本なども読むようになり、過去に実在した、素晴らしい考え方を持った人たちについても学ぶことができました。
過去から学び、そして未来を見る。
いまの私の生活の半分くらいをしめているのがこのフェンシングです。

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2005年06月25日 | Shiro's hideaways |

宝物

アルゼンチンの日系人の方達がくださった寄せ書き。皆さんが書いた字のひとつひとつが、なんとユパンキの顔になっています。
そして髪の毛の部分には、私の芸名である‘エル・アリエーロ(牛追い)’の歌詞。
普段はスペイン語で話し、アルゼンチン人として暮らす彼らですが、こうした繊細な心遣いはやはり日本人の血が流れているからなのでしょう。

2005年05月21日 | Shiro's hideaways |

アタウアルパ・ユパンキ基金

表彰メダルニューヨークに、アルゼンチンやペルー、エクアドル、コロンビアなどのラテンアメリカの人々で構成される‘アタワルパ・ユパンキ基金’という非営利団体があり、毎年ユパンキの誕生日の1月31日と、命日の5月23日前後にイヴェントを行います。
南米の貧しいインディヘナ(先住民)の優秀な子供たちに対してファンドレイズをし、奨学金を送るという目的のもとに12年前から続けられている会なのですが、自分は創立時から、もう数え切れないほどの演奏をこの会のためにしたり、ささやかながら寄付を続けていました。

写真は、この前会から受けた、アルゼンチンの国旗色(サッカーのユニフォームでおなじみ?)で飾られた表彰メダルです。

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2005年05月12日 | Shiro's hideaways |

アルゼンチンフォルクローレについて

アルゼンチンフォルクローレは、もともとアンデスの先住民であるインディヘナの文化に、スペインのギター音楽をはじめとするヨーロッパの香りがミックスされ、それが広大なアルゼンチンの土の上で育まれた魅惑的な民族音楽ですが、ギター音楽のひとつのカテゴリーとして、巨匠アタワルパ・ユパンキの手により世界的芸術の位置にまで高められました。
ここではその代表的なリズム形式についてふれてみました。

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2005年05月01日 | Shiro's hideaways |

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