「El Mundo Maravilloso de Las Poesias」カテゴリーアーカイブ

素晴らしき詩想の世界

’ユパンキ記念’NYアルゼンチン総領事館公演 全歌詞日本語訳

♪♪♪
南米フォルクローレの最高峰、アタウアルパ・ユパンキの没後20年を記念して行われるスペシャルコンサートが、二日後に迫りました。
★なお、この公演は既に予約で超満員となり、総領事館のオンライン予約ページもクローズとなりました。当日はかなりの混雑が予想されます。ご予約なさった方は、なるべく早く現地にお越しください。★
この公演では、私のごあいさつはすべてスペイン語と英語で行うため、ニューヨーク在留邦人の皆様に、ユパンキの素晴らしい歌詞について日本語でご説明できません。
そこで、ホームページ上に、当夜のレパートリーすべての日本語対訳を記載することにしました。
♪♪♪
プログラムは全7曲。
2曲めと3曲めに私のオリジナル・ギターソロ(ラ・サンティアゲーニャ、風が歌う地~ユパンキに捧ぐ)を演奏する以外は、すべてユパンキの代表的作品のオンパレードとなります。

♪♪♪

♪♪♪
写真は、第4曲めに演奏予定の傑作サンバ、’トゥクマンの郷愁’に歌われる美しい二つの花、アマンカイ(写真上)と、アサール(写真下)です。

続きを読む ’ユパンキ記念’NYアルゼンチン総領事館公演 全歌詞日本語訳

ラ・ベンゴ・ア・デハール – サンティアゲーニョの誇り

アタウアルパ・ユパンキの素晴らしき詩の世界 XVII

現在私が、決して大袈裟ではなく全身全霊をこめてその解釈とインタープレテーションに励んでいるもの、それが、目下の私にとってのユパンキ芸術の真髄ともいえる「ラ・ベンゴ・ア・デハール」です。
写真は、1992年2月16日、アルゼンチン、コルドバ州の集落シンサカーテにおいて、同国解放の英雄のひとりであるファクンド・キロガの記念碑に、その命日をリスペクトするために集まったガウチョ連合の青年たちとともに撮影されたスナップ。
中央のジャケット、ジーンズ姿が私です。
私は小学校時代から乗馬に親しんでいましたので、乗馬で彼らにひけはとりません。
私たちはこの後ともに馬を駆り、そしてギターを弾いて歌いました。
ファクンド・キロガは、このシンサカーテにほど近い、バランカ・ヤコ(スペイン語と先住民のケチュア語の混合語で”水の峡谷”の意)に没しました。
バランカ・ヤコは、北部コルドバと南部サンティアゴのほぼ国境に位置し、かつてここには南米最後の副王領リオ・デ・ラ・プラータへと続くロイヤルロードがあったそうです。
「ラ・ベンゴ・ア・デハール」は、かの地サンティアゴ地方の民族魂がうたわれた、私が、いまの私の年齢に到達するまで、ずっと長い間その研鑽をおあずけにしてきたナンバーです。

続きを読む ラ・ベンゴ・ア・デハール – サンティアゲーニョの誇り

大地は大いなる歌

アタウアルパ・ユパンキの素晴らしき詩の世界 XVI

来る2月4日、スペシャルゲストとして二年連続で招待を受ける運びとなった、ニューヨーク市のオフィシャル・イヴェント”ブラック・マンス・ヒストリー”の一環として行われる、NYハウジングオーソリティー室内楽アンサンブルによるカーネギーホール公演。
私は昨年と同じく、コンサートの第一部を締めくくる重要な役目を受けていますが、今回のパフォーマンスのオープニングとしてまず考えているのが、ユパンキによって綴られた、無限の深みをもつ一片の短い詩の、私自身による朗読です。

続きを読む 大地は大いなる歌

アルゼンチン風バッハ第3番 ”エル・ギタリスタ” II

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

バッハの”無伴奏ヴァイオリンソナタ第一番フーガ”をバックに朗読される”エル・ギタリスタ”。
今日はそのパート2、後半部分をお楽しみいただきます。

続きを読む アルゼンチン風バッハ第3番 ”エル・ギタリスタ” II

アルゼンチン風バッハ第3番 ”エル・ギタリスタ” I

a_aaaakodo1129_53

11月29日の夜、東京赤坂で出演するコンサートにおいて、2曲演奏予定の、私自身のアイディアによる、バッハとユパンキのサウンド・クロスオーヴァー、”アルゼンチン風バッハ”。
当夜は、私がそのなかでももっとも新しい第五番`マヤ・レクイエム`と、もっとも最初に完成させた第一番`プレリュードBWV996+兄弟たち`の二編を演奏しますが、今日ここで、みなさまにご紹介しようと思うのは、かのフランシスコ・タレガの手によりバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第一番からアレンジされ、ギターの傑作曲として生まれ変わった`フーガ`のうえに、ユパンキの随想集”インディオのしらべ”におさめられた”エル・ギタリスタ(ギター弾き)”を読み上げる、アルゼンチン風バッハ第三番です。

♪♪♪
`エル・ギタリスタ`は、のちに南米音楽最大の巨匠としてその名を馳せることとなる少年時代のユパンキが、生まれ故郷であるアルゼンチンの片田舎の集落において、あたたかい家族、そして豊かで美しい自然に囲まれながら、いかにギタリストとしての道を歩むようになったかを、ときに愛らしく、ときに神秘的に記した、実際の本の中では4ページにおよぶ長丁場。
本日はまずパート1、前半部分をお楽しみください。

続きを読む アルゼンチン風バッハ第3番 ”エル・ギタリスタ” I