ユパンキ音楽の”神の申し子” 日本人ギタリスト

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大成功をおさめた今年6月のパラグアイ&アルゼンチンツアー。

これは、第三公演地、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスの最大手メディア「ABCムンディアル(ワールド)」の音楽ライター、ダニエル•カルボーネさんとのインタビュー、”ユパンキ音楽の神の申し子 日本人ギタリストによるアルゼンチン公演”と大きな見出しで同紙が報じた記事を日本語に訳したものです。

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コンサートツアーのためにアルゼンチンを訪れた優れたギタリスト、大竹史朗”エル•アリエーロ”。
’ABCムンディアル’とのインタビューに対し、彼はこう語った。

”私は日本人。しかし私はニューヨークに暮らし、そしてアルゼンチンを愛し、さまざまな土地を訪れ、そこから音楽を生みだす。
自分をユパンキの継承者などと意識したことはない。
私が創りたいのは、自分のなかにあるカルチャーと彼の音楽との融合。
おそらくそれを創り上げるためには一生涯かかるかもしれない。
ただ、どんな土地にあっても私が運ぶのは、かつてセロコロラドで、私の前でユパンキが奏でてくれたあの音色だと思っている。”

大竹史朗は東京生まれ。少年時にユパンキの音楽に魅了され、クラシックギターを鈴木巌に師事。ユパンキの作品とともに、多くのクラシックレパートリーを学んだ。
これこそが彼に、いま私たちアルゼンチン人が聞いても、我々が敬愛してやまない巨匠の芸術を感じることができ、さらにそれがしっかりと投影された演奏能力を授けたのだ。
しかし大竹はそれだけに留まらない。彼は多くの作曲をし、そのなかのひとつ「ヒロシマ〜忘れえぬ町(ユパンキ詩)」は、2011年、日本の書籍「ラテン音楽名曲名演ベスト111」に選出された。
これまでにマドリード、モスクワ、レイキャビック、東京、そしてマチュピチュをはじめ、世界のさまざまな土地で公演を行い、また、私たちにとって最高の舞台ともいえる「コスキン音楽祭」にも招待を受けている。

2014年には、日本映画「無花果の森」のサウンドトラックを担当した。

このあと大竹はコルドバを訪れ、数日間に渡って演奏を行った後ツアーを終了する。
よき音楽を愛するもの、そしてよき音楽を奏でるものにとって、ぜひとも聴く価値のある、魂の込められた素晴らしい音楽的才能による演奏にふれられる機会である。

喜びと、心豊かにさせる少々の言葉にかえて。

ダニエル•カルボーネ

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インタビュー中、私が、自分をユパンキの継承者や後継者などとは考えていないと強調したので、かえってこのような’オオゲサな’見出しになってしまったのでしょう。
いずれにしても私は、いまも世界に多く存在する、ユパンキ芸術のセギドーレス(道をたどるものたち)のひとりにしかすぎません。

なかなか新聞や雑誌の見出しはそのようには報じてくれませんが…

以下、ブエノスアイレス滞在アルバムです。

(写真はすべて、クリックすると拡大表示します)

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殺人的スケジュールだった前公演地パラグアイに比べ、アルゼンチンでは旧知の人々と会ったり、街をゆっくり散策する時間がありました。
ホテルも、ブエノスアイレス特有のクラシックな、お城のダンジェオン(天守閣)のようなゆったりとした最上階の部屋を用意してもらい、旅の疲れを癒すことができました。

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ブエノスアイレスはビートルタウン(!)古い雑誌やポスター、レコードなどがいろいろなところで手に入り、通りのキヨスクでもビートルグッズが売られています。それが理由かどうかわかりませんが、ここには南半球で唯一の「ビートルズ博物館」があります。
なんと事前に、今も昔もビートルマニアである私の情報が伝わっており、この場所の視察が公式日程として組まれていたのは嬉しい出来事でした。

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アルゼンチンは、とにかく牛肉のおいしい国。ここは、そのブエノスアイレスでもベストのひとつのステーキハウス。

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ブエノスアイレスの日亜学院(日本語とスペイン語による教育機関)のコーラスの皆さんと、国民詩人レオポルド•ルゴーネスに公式献呈した合唱付きギター組曲「神々の炎」初演直前のスナップ。
同地での公演の成功は、この方たちの熱意と理解によるところが大きく、私はたいへん感謝しています。

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大散財…

¡Iberoamericana se va al mundo!

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ホームページ、新装デザインでリニューアルしました。
この場を借りて、まず当サイトの管理人、Rさんに心から感謝を申し上げます。

アメリカ、カナダ、そしてヨーロッパで好セールスを記録中の新作CD「イベロアメリカーナ」が、ドイツでファイブスターの評価を受けました。
これからも、ニューホームページとともに皆様にグッドニュースを配信できるようガンバッテゆきます。

どうぞよろしくお願いいたします。

*以下、ドイツ、イギリス、フランス、ハンガリー、デンマーク、イタリー、カナダ、そしてアメリカなど、世界のさまざまな国々で現在販売中の「イベロアメリカーナ」(ズラズラと並んでいます。新しいサイトの更新フォーマットに慣れるための練習を兼ねました。クリックすると拡大表示します。)

魂をこめて作ったCDは、まさに自分の身体の一部。これからも世界中でこのアルバムが愛されてゆくことを願っています。

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やはりドイツ勢が強い!

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Iberoamericana strikes Norteamerica

米アマゾンで好セールスをあげていた新作CD「イベロアメリカーナ」が、つい先日アメリカの最大手ホームエンターテインメント・オンラインストア「CDユニバース」でも品切れとなりました。
もちろん私にとっての最終ゴールである、新たな音楽カテゴリー”イベロアメリカーナ”の確立までにはまだまだ時間を要するでしょう。が、自分にとってここ数年のアイディアと努力の結晶ともいえる本作品。とにかくアメリカでの好調な出足を喜んでいます。

以前から私は、アルゼンチンフォルクローレをベースとした自分の音楽を米国で本格的に広めるには、少々違った角度からのアプローチが必要だと思っていましたが、それを実行するには、南米のどこの国の人が聴いたとしても「これは俺たちの文化を代表する音楽だ」と言ってもらえるような’アウテンティコ(正真正銘の本物)’になることがまず必要だと感じ、長きに渡って研鑽を続けてきました。

「イベロアメリカーナ」は、そんな私の’コンフィアンサ(確固たる信念に基づく強い自信)’にみなぎる作品。
私自身がオリジナルな存在となり、これまでになかった新しいギターの音楽の創造はいよいよこれからが本番だと思っています。

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新譜「イベロアメリカーナ」日本発売開始

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新作CDアルバム「イベロアメリカーナ」が、8月1日(私の渡米記念日)に日本で発売開始になりました。
近々大手ミュージックストアーでも販売がはじまると思われますが、現在は、販売元のテイクオフ社からオンラインでご注文いただけます。

テイクオフ:大竹史朗 (シロ・エル・アリエロ) ライブ/イベロアメリカーナ

電話でのこのCDに関するお問い合わせ、ご注文は、テイクオフ社(tel.042-582–4047)まで直接ご連絡ください。

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6月は、全日空の機内誌「翼の王国/ウイングスパン」および、私自身そのクオリティーの高さに驚いた音楽情報紙「LATINA」にそれぞれたいへん大きな記事が掲載されました。
どちらも素晴らしい内容で嬉しく思っています。

私は今後も、アルゼンチンの至宝である素晴らしい文化を、ニューヨークに暮らす日本人の精神でしっかりと理解したうえで、私自身のオリジナル音楽のクリエイトを続けて行く所存です。

新作アルバム「イベロアメリカーナ」は、まさにその第一弾。
多くの皆様に聴いていただけることを願っています。

アンダルシアのレモンと、イタリアの濃厚なハチミツに、アタウアルパ・ユパンキの魂が溶け合う、静寂のグロリエータ(四阿)「カンテホンド・イベロアメリカーノ」の音楽世界

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