García Lorca: Llanto por Ignacio Sánchez Mejías ガルシア・ロルカの「ある闘牛士の死に捧げる哀歌」霊感ギターソロ

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From Suite ‘Lament for the death of a bullfighter

1. Cogida and death (Sarabande BWV. 1011)
4. Soul absent / Shiro Otake

An homage guitar solo (w/ poem reading) work inspired by ‘Lament for the death of a bullfighter (Federico García Lorca),’ which I’ll premier as an opener for my recital at Tokyo Opera City on Friday, the 17th of March, 2023.

1891年、セビリア(セビージャ)の上流家庭に生まれ、20世紀前半、その勇猛なファイトと、生来持って生まれたエレガンスと優しい人柄で、スペインの多くの民衆に愛された美男闘牛士、イグナシオ・サンチェス・メヒーアス
マタドールとしての輝かしいキャリアのあと、1928年に一度リタイアするが、1934年8月13日、43歳という年齢でカムバックした試合中、猛牛の角による、右太ももへの強烈な一撃が引き起こした出血多量、そして壊疽(えそ)にむしばまれ、惜しまれながら43歳でこの世を去った。

それは、スペイン全土が影と化した、衝撃的惨事だった。
そして、それを誰よりも悲しんだガルシア・ロルカは、きわめて高度な文学手法による、四部構成の、痛切かつ、天空的美しさに満ちた素晴らしい追悼の詩を彼に贈った。

これは、その冒頭部とラストの部分に霊感を得た、朗誦を伴う四部構成の「バッハ・インプロヴィゼーション」ギター組曲から、今春3月17日(金)に予定されている東京オペラシティ・リサイタルホール公演のオープナーとしてプレイするふたつの楽章のイメージ動画。

第一楽章の「無伴奏チェロ組曲第5番サラバンド」は、オリジナルアレンジだが、チェロの深みのある、ダイナミックなボウイング感を、新たなスタイルのギター音楽として完全に投影できたと自負している。

また、、後半アレグロ・インプロヴィゼーション展開させた第四楽章は、このロルカの優れた詩によくフィットするものとして、とても気に入っている。

HOPE U NJOY!!!

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これは、僕がニューヨークの自宅でとても大切にしている、フランスの音楽クリエイター、モーリス・オアナが、コーラス、朗誦、バリトンソリスト、およびハープシコードを伴うオーケストラ曲として作曲した「ある闘牛士の死に捧げる哀歌」の、アメリカでリリースされたLPレコード(オメガOML1033)。

指揮は、1958年、44歳の若さで世を去ったスペインの天才芸術家、アタウルフォ・アルヘンタ。そして演奏は、セント・ソリ管弦楽団および合唱団。

全編を通して極度の緊迫感を伴う、まさに現代音楽の王道を行く作品だが、特にアルバムの最後におさめられた、ハープシコードとオーケストラのための「サラバンド」は、「ある闘牛士…」のエピローグ的雰囲気を漂わせるナンバーで、内容のない、陳腐なアヴァンギャルドで固められた、見せかけだけの現代作品とは完全に一線を画す、すべてにおいて永劫の詩情にあふれた、疑うことなく20世紀コンテンポラリーミュージックの最高峰に位置するもののひとつだと思っている。

このLPは、アタウルフォ・アルヘンタのショッキングな死後、劇的なタイミングで発売されたもので、まさに、闘牛士と指揮者のための「ダブル追悼盤」といったムード。
モノーラル録音とは思えない完成度の高さで、ただただマラヴィジョーソ(すばらしい)❣

3月17日東京オペラシティ公演フィナーレ

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今春3月17日金曜日に予定されている東京オペラシティ・リサイタルホール公演のラストナンバーとして、僕は、日本舞踊を基調としたモダンダンスを伴う、舞と朗誦のための組曲「ガルシア・ロルカに捧げるバラーダ」を初演する。

この一般非公開の動画は、組曲のフィナーレを飾る第3楽章の部分で、スペインの田園詩人、ミゲル・エルナンデスの傑作詩、「ガルシア・ロルカに捧げるエレジー(悲歌)」の日本語翻訳の朗誦とともにプレイする、短い構成(アダージョ、ラルゴ、アレグロ)をそれぞれ持つ、3パートに分かれたギター曲。

ミゲル・エルナンデスは、ロルカよりひとまわり若かったが、ロルカを兄のように慕い、そして尊敬していた。ロルカがフランコ独裁政権の犠牲となって銃殺されたとき、彼がどんなにショックを受け、深い哀しみにつつまれたか計り知れない。

この数年後、エルナンデスもまた、ロルカ同様フランコの犠牲となって捕らわれ、獄死した。

このところアメリカでは、連日のように銃器による大量虐殺事件が報道される。

人間にとってときに戦いは避けられない。が、人の命を「まるで小鳩のように奪ってしまう」銃器は絶対に使用されてはならない。
爆弾やミサイルを含む銃火器は、天によって決して許されることのない、残忍かつ卑劣な道具だ。

この新作には、盟友ガルシア・ロルカに対する、ミゲル・エルナンデスの悲痛な追悼の言葉とともに、銃火器の永久追放の願いが込められている。

ここ数年、僕のコンサートというのは、2017年のNY国連公演を除いて、すべてなんらかの実験要素を持つものだった。

しかし、今回の東京オペラシティ公演は、一切そういった要素を持たない、これこそが長きにわたって自分が追い続けてきたギターの音と呼べるものだと信じている。

僕の生まれた街の素晴らしい会場で、いま現在の僕のすべてを聴いていただけるコンサートができることを、ここに改めて、関係の皆様に深く感謝申し上げます。

¡Viva Argentina, sos campeón del mundo! 魂の故郷アルゼンチン、ワールドカップ制覇❣

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No sabes cuánta gente de argentina me ayudaron hasta ahora. Este lindo país ya no es mi segundo pueblo natal, es la tierra natal de mi alma.
¡Te felicito Argentina, sos el campeón del mundo!

You don’t have idea how much kind helping hands I have received from the sweet Argentine people up to this moment. Although my body was born in Japan, this beautiful country is truly the homeland of my soul.
Congrats Argentina! You’re the champion of the world!

これまでどれだけのアルゼンチンの人々に助けられたかしれない。アルゼンチンは僕にとって第二の故郷ではなく、僕の真の魂のふるさと。
世界一おめでとう㊗️アルゼンチン❣️

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アンダルシアのレモンと、イタリアの濃厚なハチミツに、アタウアルパ・ユパンキの魂が溶け合う、静寂のグロリエータ(四阿)「カンテホンド・イベロアメリカーノ」の音楽世界

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