新たな道 ’イベロアメリカーナ’

去る4月18日の銀座ヤマハホール公演は、従来のフォルクローレ音楽を私なりに発展させ、今後、フラメンコやタンゴのような、ひとつの音楽カテゴリーとしての確立を目指す、新たな私自身のスタイルである「イベロアメリカーナ」の処女航海的意味合いをもつものだったと思っています。
ニューヨークに戻るとすぐ、この強い想いをストレートに伝えられるナンバー、そのものズバリのタイトル「イベロアメリカーナ」を作曲。
ヤマハでもオープナーとしてプレイした、バッハの無伴奏ヴァイオリン曲をベースにジャズロック風にインプロヴァイズさせた、とても気に入っているギターソロですが、おそらく6月の南米ツアーが初演の場となる見込みです。
スペイン語には、「ラティーノアメリカ(ラテンアメリカ)」、「イスパノアメリカ(ヒスパニックアメリカ)」など、南米を表現する言葉が多くあります。
私がその中でももっとも好きなのが、この「イベロアメリカ」。
イベリア半島によって征服され、混血融合し、そして独自の文化へと発展したアメリカ大陸という、広大な響きに何となくロマンを感じます。
「イベロアメリカーナ」は、’イベロアメリカの’、’イベロアメリカ風’、そして’イベロアメリカの女性’などの意味を持ちます。

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なお、この最新作の正式タイトルは、「イベロアメリカーナ〜”バッハのアダージョBWV.1001”によるインプロヴィゼーション〜」となります。

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また、今回はじめてサウンドトラックを担当し、4月9日にプレミアム試写会が行われ、私も当日ご招待を受けた日本映画「無花果の森」の音楽も、メインの音楽にアルゼンチンの’カレテーロ(荷車車夫)’という形式を導入するなど、「イベロアメリカーナ」のひとつのかたちといって間違いありません。
美しい映像と融合して100パーセント満足ゆく仕上がりになったこの新作映画(6月14日封切)も、ぜひ多くの皆様に観ていただけたらと願ってやみません。

どうぞよろしくお願いいたします。

Photo by 堀口邦彦

Récital à Yamaha Hall, Tokyo 2014

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先週金曜日に行われた、私の渡米25年の節目を記念し、そしてさらに、いよいよこれから幕を開ける、私自身の真の音楽を追求する旅路の新たなスタートラインに立ったことを証明する公演が、本当に多くのお客様に見守られるなか、大成功をおさめることができました。
このとき演奏した、組曲2曲を含む全11曲(バッハ1、ユパンキ3、そして私の自作7)。
これらがいまの私のすべてでした。

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お集りいただいた皆様、本当にありがとうございました。
そして最後に、私にとってかけがえのない大恩人、後援会長大根田勝美さんに、この場を借りて心からの感謝を申し上げます。

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東京公演直前

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4月16日、銀座にて。
サウンドトラックを担当した日本映画「無花果の森」、古厩智之監督(後方むかって左側)、三木和史プロデューサー、そして後援会長、大根田勝美さん(私の左側)と。
音楽制作にあたって、古厩監督と三木さんとのコミュニケーションはたいへんスムースで、楽しいものでした。
私はこの映画の作曲に100パーセント満足しています。
多くの皆様に、新しいスパニッシュギターのサウンドが融合した美しい映像の「無花果の森(6月14日公開)」を観ていただきたいと思っています。

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そんななか、たいへんクオリティーの高い音楽誌「ラティーナ」のインタビュー取材を受けました。
次号(5月20日発売)に掲載ということです。
こちらも是非お読みいただければ嬉しく思います。

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”神々の炎” 4.18銀座ヤマハホール公演

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今春4月18日、銀座ヤマハホールにて開催予定の、私の渡米25年を記念するリサイタルが、約一月後に迫りました。
今回は、これまで私を支え続けたユパンキ、そしてバッハの名曲をはじめ、私自身、本当に長きにわたって取り組んで来た南米音楽をさらに発展させ、はじめてサウンドトラックを担当した日本映画「無花果の森(小池真理子原作、古厩智之監督)」のナンバーや、今年のはじめのアルゼンチンツアーの際、コルドバ州政府より委託を受け作曲した、同国の国民詩人レオポルド•ルゴーネスの生誕140年を記念する最新組曲「神々の炎」の初演など、必ず皆様に、思う存分ギター音楽の素晴らしさを堪能していただける公演になると信じています。
特に「神々の炎」は、信念の詩人ルゴーネスの生涯にモチーフを得て、クラシック、スパニッシュ、そして南米から、若干のロックフィーリングに至るまで、ありとあらゆるギターのテクニックを導入し、不知火のごとく、そして逆巻く火炎のごとく燃えあがる現在の私自身を、そのまま偉大なる詩人の魂にオーヴァーラップさせて音で表現したナンバー。
今年の6月に再度アルゼンチンを訪れ、同国初演を予定しています。
ぜひ聴きにいらしてください!

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本日は、コンサートの詳細およびプログラムを以下記載します。

続きを読む ”神々の炎” 4.18銀座ヤマハホール公演

アンダルシアのレモンと、イタリアの濃厚なハチミツに、アタウアルパ・ユパンキの魂が溶け合う、静寂のグロリエータ(四阿)「カンテホンド・イベロアメリカーノ」の音楽世界

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