’神々の炎’ 私の霊感と情熱のすべて 

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大成功をおさめた、2014年アルゼンチン、コルドバ州政府招聘による同国へのツアー。
今回、一年も前から現地で中心となって準備を進めてくれ、そしていざ私の滞在時には、まさにマネージャーとなって獅子奮迅の如く動いてくれた、コルドバ州政府文化部理事のアンヘル・ディアスさんからも、帰米後、”圧倒的な成功とインパクトを残すことができた。こちらではすでに、6月の再ツアーにむけて着々と準備が進められている。”と、嬉しい連絡を受けました。

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そんな中、私はかねてから打診を受けていた、今年の6月13日、生誕140年を迎えるアルゼンチン、コルドバ州出身の国民詩人レオポルド•ルゴーネスに献呈する記念組曲「El Fuego de Los Dioses – 神々の炎」を、今回のツアーにより、さらに深めたアルゼンチンへの人々への愛と友情、そして理解により完成。

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(写真上) コルドバ州ビジャ・デ・マリア・デル・リオセコにある、国民詩人レオポルド・ルゴーネスの墓標
(写真下) むかって左から、コルドバ州政府文化部理事アンヘル・ディアスさん、私、コルドバ州代表国会議員グスタボ・エスラーヴァさん、そしてレオポルド・ルゴーネス博物館責任者フワン・オビエードさん。
今回の私のツアーは、すべてこの方たちの理解と協力によって実現しました。

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レオポルド・ルゴーネス生誕の地、ビジャ・デ・マリア・デル・リオセコには、カウティーヴァ(捕われの乙女)と呼ばれる守護女神が奉られています。
これはかつて、先住民たちの言葉で”キリョヴィル”と呼ばれていたこの土地において、先住民インディオとスペインからの移住者であるガウチョたちが激戦を繰り返した際、インディオたちが教会の礼拝堂からこの女神像を奪って行ってしまったことからこう呼ばれるようになったそうですが、そのストーリーをはじめて文学として表現、発表したのがレオポルド・ルゴーネスだと言われています。

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私はこの物語をベースに、スペインのアストゥーリアス地方にルーツをもつ、もともと”月(ルナ)に由来する”ルノーネス”という姓を名乗っていたルゴーネスの祖先にまでイメージを膨らませ、スペインの乾いた荒涼たる風景が、南米の湿度を帯びたロマンティックな光景にトランスフォームしてゆく様を音楽的に表現する第一楽章「ルノーネス〜キリョヴィル」、そして緊迫感に満ちた前半部から、炎のように燃え上がるクライマックスとなる第二楽章「カウティーヴァ」、第三楽章「フエゴ(炎)」を完成。
実際は、ラスト、ルゴーネスの詩にメロディーをつけて、奏者と聴衆が一体となって創り上げるエンディングを伴い、6月のアルゼンチン再ツアーが完全初演の場となりますが、コルドバ州政府文化部のアンヘルさんの承諾を得て、一足先の4月18日、銀座ヤマハホールにおけるリサイタルで、ギター独奏による全三楽章を披露できる運びとなりました。

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文字通り、ギターのプレイヤーとして、そしてサウンドクリエイターとして、持てるテクニックと霊感、さらに情熱のすべてを注ぎ込んだ最新作「神々の炎」。
コンサートでは第二部のオープニング、やはり私にとって新たな分野へのチャレンジとなった、日本映画「無花果の森(小池真理子原作、古厩智之監督)」のサウンドトラックナンバーと並べてのプレイを予定。
一台のギターが、その美しい音色とともに限界まで火花を散らすニューサウンドワールドへ皆様をご案内します。
これは決して自信過剰なのではなく、長きにわたって南米音楽に取り組み、そしてつねに真摯な姿勢で開発し続けて来た自分自身への「コンフィアンサ(信頼)」とお考えいただければ幸せです。

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また、「神々の炎」の直前、第一部のフィナーレには、こちらも試み新たに”ルンバ•フラメンカ”のリズムを導入した新作、「タクシンの道」を初披露する予定。
渡米25年の節目を記念する東京公演は、私にとって、さらに果てしない道へと続くスタートラインを意味します。

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