啄木をフォルクローレの調べにのせて
シロ・エル・アリエーロ アルバム「NAMBU」
明治の歌人、石川啄木とラテンフォルクローレという、国も文化も超えた両者を「郷愁」という共通元の元、見事に融合させた四部作「南部組曲」- ニューヨークを拠点に活動するフォルクローレ・ギタリスト、シロ・エル・アリエーロ(大竹史朗)は、啄木の歌にある「北上」という地名から強烈なインスピレーションを受けてこの組曲を完成させたという。
シロが大きな飛躍を見せた2000年発表のアルバム「NAMBU」は、このほか幻の古代都市、アステカに思いを馳せて作り上げた「テノチティトラン」など、ノスタルジアに満ちた作品、全11トラック。遠い故郷を想う夜に。
(週間NY生活 2005年12月3日)
「マリア・ルイサ」に続いて、「ナンブ」がNYの日系書店等で発売になりました。
5年前に発表したものなので実際ニューディスクとはいえませんが、その時々の流行や、世の動きに決してとらわれることのない普遍的な輝きと祈りの心をもったアルバムだと自分では信じています。
私はこれからも、甘さと強さを兼ね備えた魂の音楽を創ってゆきたいと思っています。
今回の滞在中の最後の仕事、コンセルバトワ-ル(国立音楽学院)でのミニコンサートです。
生徒たちだけではなく、おとといのリサイタルに感激してわざわざもう一度ここまで足を運んでくださった方もいて本当に嬉しく思います。
今回の私の仕事は、その大半が新市街で行われたのですが、このコンセルバトワ-ルのみ旧市街に位置するため、コンサートの後はしばし旧市街を散策しました。
大統領府のあるマヨ-ル広場は花咲き乱れる美しさです。なんだかようやく南米の町にいるんだという実感がここにきて湧いてきたものでした。
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リマに着いてから、はじめての完全オフ日です。
日本大使館の皆さんが、ペルー料理でも一二を争うと言われるシェフのいるレストランに御招待してくださいました。
この会のリーダー格は、政務担当の佐藤さんですが、3年前の秋、恐れ多くも東京の外務省で外交官の皆さんを前に私が講演をさせていたたときに、当時本省でペルーを担当なさっていたのがこの佐藤さんでした。
“いつかペルーでお目にかかれればいいですね”などとそのときお話しさせていただいたたので、今回ホンジュラスでお目にかかった内田さん同様、本当に嬉しい再会でした。
写真)インディアンマーケットのお土産店で
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朝10時から、ペルーの子どもたちのためのミニコンサートを日秘会館で行いました。
若く、感受性の豊かな子どもたち。まさに音楽家にとってかけがえのない仕事です。アルゼンチンの子どもたちにくらべると、ペルーの子どもたちは照れ屋さんが多く、最初は少々緊張感が感じられましたが、カルロスくん(10歳)と、デニースちゃん(13歳)が前に出てきて一緒に歌ってくれた頃からすっかりかたさがほぐれ、とてもよい会になりました。
思えば自分は、このデニースちゃんと同じ年令のときにユパンキを聴いて感激し、その間いろいろあったものの、そのときの感動が結局その後の人生をしっかりと支えることになりました。今日こうして、私の演奏が子どもたちの脳裏にしっかり焼き付いて、彼等のこれからになんらかの影響を与えられるとすれば、こんなに素晴らしいことはありません。
写真)ペルーの子どもたちと
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滞在二日目です。朝9時30分から、ペルーの人気放送局”RPP”に生出演しました。
これはテレビとラジオで同時に中継されるというもので、かなりのアピール度を誇る番組だそうです。
3人のキャスターたちからのインタビューに10分ほど答えた後、ユパンキの名曲”牛追い”を披露。もうずいぶんとラテンアメリカやヨーロッパのメディアに出演しましたが、とてもいいインタビューでした。出演後はかなりのインパクトがあったようです。
昨夜はオープニングセレモニー後、リマに長い日本人シェフ、Toshiro Konishi さんの日本料理店”TOSHIRO’S”にお邪魔して、おいしいお寿司や、メニューにはない特製のお肉をいただき、トラフグのひれで作られた日本酒(おいしかった!)を3ばいも飲み、リマでの最初の夜はすっかり日本料理三昧となってしまったので、今日は評判のペルー料理をランチで食べました。
食通の知り合いからすすめられたセヴィ-チェという、魚料理(カルパッチョのような?)がおいしく、この国の食文化の高さを認識です。
写真)人気放送局RPPのニュース番組に出演
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アンダルシアのレモンと、イタリアの濃厚なハチミツに、アタウアルパ・ユパンキの魂が溶け合う、静寂のグロリエータ(四阿)「カンテホンド・イベロアメリカーノ」の音楽世界