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Yerma (La Romería) Tradición y Reformación 1 ガルシア・ロルカの「イェルマ」伝統と改革②

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A la continuación de ‘Zamba del grillo,’ la gran parte de mi ‘tradición‘ en mi mano izquierda, aquí te comparto mi nueva parte muy aventurera de la ‘reformación‘ en mi mano derecha en el mismo tiempo.

For the continuation of ‘Cricket’s Samba,’ my most important ‘tradition‘ part which I hold in my left hand, here I share ‘Yerma,’ my
adventurous ‘reformation‘ part which I hold in my right hand at the same time.

僕が常に左手に持つ、ミュージシャンとしての自分を内側からしっかりと支える「伝統」である「こおろぎのサンバ」に続き、これは、バッハの名曲、無伴奏ヴァイオリン組曲第1番の「サラバンド」をインプロヴィゼーション展開させた、僕の右手にある、アーティストとして最も重要な「改革」。

僕のフィールドで言えば、現在大抵のクリエイションというのは、僕自身誰よりも素晴らしいと思うパコ・デ・ルシアアストル・ピアソラガトー・バルビエリ、そしてマイルス・デイヴィスらの巨人たちによって(とくに打楽器の使い方とグループ演奏形態などで)行われてしまっており、僕たちは本当に狭いスペースの中で新たな音楽創りを模索してゆかなければならないのだが、ここにご覧いただく非公開動画は、ポルトガルの民俗音楽「ファド」の花形楽器ポルトガルギターと、同国の女性歌手を加える予定の、おそらく誰の亜流にもならない、極めて斬新なものになると信じる新しい作品。

これは、現在ポルトガルギターのプレイヤーが、これを聴きながら彼のパートを考えるための音源。ラストの歌は僕自身がポルトガル語で歌っているが、これはポルトガルの女性歌手が実際は歌う。
歌の前に、少々演劇風の朗読が入るが、わかりやすいように日本語字幕をつけてある。

お楽しみいただければ嬉しい。

Zamba del Grillo (Atahualpa Yupanqui) Tradición y Reformación 1 ユパンキの「こおろぎのサンバ」伝統と改革①

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Zamba del grillo,’ la parte primera de la serie de mi ‘tradición y reformación.’

Zamba del grillo (Cricket’s samba),’ the part one of the series of my ‘Tradition and reformation.’

今日から、僕にとっての「伝統と改革」を、二回にわたって聴いていただきます。

その第一回は、かけがえのない’伝統’のパート。
アタウアルパ・ユパンキ作曲による、ギターの美しい音色と優れた機能性が極限までに引き出されたおなじみの名曲「こおろぎのサンバ」。

何を作曲して何をプレイしようとも、僕のなかに常に存在して支えてくれるのが、この「伝統の調べ」。

García Lorca para Antonio Gades 不世出のバイラオール、アントニオ・ガデスに捧げるガルシア・ロルカ霊感ギターソロ

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Suite ‘Soledad Montoya’
~An homage guitar solo for Antonio Gades~

1 El Bailaor (The Dancer)
2 Romance de la pena negra (Ballad of the black grief)

Music created for solo guitar & performed: Shiro Otake
Portrait of Antonio Gades: Toko Awazu
Illustration of Soledad Montoya: Federico García Lorca

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組曲「ソレダー・モントーヤ」
~不世出のフラメンコダンサー、アントニオ・ガデスに捧げるオマージュ・ギターソロ~

1 エル・バイラオール(ダンサー)
2 黒い哀しみのバラード

作曲と演奏:大竹史朗
アントニオ・ガデスの肖像画:粟津杜子
ソレダー・モントーヤのイラスト:フェデリコ・ガルシア・ロルカ

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*第二楽章に表記してあるスペイン語詩対訳は以下*

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黒い哀しみのバラード(ソレダー・モントーヤ)

〜ガルシア・ロルカの「ロマンセーロ・ヒターノ(ジプシー歌集)」より〜

ニワトリたちが大地を突き始めるオーロラの夜明け
ジプシー娘 ソレダー・モントーヤが暗い山をおりてくる

銅色のからだ 馬の匂い 突き出した乳房
円形の歌が うめきだす

”ソレダー、あんた なんだってこんな夜明けに一人で歩いているの?”

”あんたに関係ないでしょ 
あたしはあたしの喜びと あたし自身を探しているんだから”

”かわいそうなソレダー!”

暴れ馬のように海にたどり着くと
波が彼女を呑み込んでしまう

”あたしに海を思い出させないでおくれ
黒い哀しみ!”

木の葉がさざめく下 オリーブの大地が広がる

”ソレダー あんたの悲しみはなんて深いの!”

あんたが泣くと まるでレモン汁のよう
サワーのように あんたの口のなかが希望であふれる

”ああ なんて悲しみ!”

あたしは狂った女のように うちに走って帰る
台所からベッドの部屋まで届きそうな あんたの長いおさげ髪

天然石のような あたしの哀しみ!

ああ! 糸で編んだあんたのブラウス
アマポーラのような あんたの脚

”ソレダー アロンドラの水であんたのからだを洗うんだよ
あんたの心が 安らかであるように!
ソレダー・モントーヤ”

木の葉が空を舞い 川が歌う
カラバーサの花とともに 新たな希望が燃えあがる

ああ! ジプシーの哀しみは いつもきれいでひとりぼっち
川底で泣いている 遠い夜明けのように!

A Bach & Yupanqui ‘crossover’ バッハ音楽とユパンキ文学の融合

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Tiempo del Hombre,’ una mezcla de una terrífica literatura del gran maestro argentino, y una preeminente música del gran compositor.

Tiempo del Hombre (Time of the man),’ a mixture of the stunning literature by Atahualpa Yupanqui, and the preeminent music by Johann Sebastian Bach.

僕がバッハの名曲「リュート組曲第1番プレリュード」をプレイしているこの動画は、以下のような日本語が、スペイン語表記されたテキストで始まる。

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僕は1989年1月、アタウアルパ・ユパンキが夏を過ごす、アルゼンチン、コルドバ州のセロコロラドの別荘を訪ねた。

ユパンキはまず、僕に彼の作曲したナンバーを弾かせたが、どうもあまり嬉しそうな表情ではなかった。
そしてアルゼンチンの大巨匠は、僕が二曲演奏を終えた後、それについては何も感想を述べず、ただ一言:

”おい小僧、何かクラシックギターの曲を弾いてみろ。”

と言った。

そこで僕は、バッハの名曲リュート組曲第1番の「ブーレ」を弾くと、弾いている途中、この南米の大巨匠と僕の間の空気が、明らかに変化したのに気がついた。
巨匠の瞳が僕に向かって放っていたのは、まるで鋭い光線のような、強い関心に満ちた光だった。

僕が弾き終えると、ユパンキは、座っていた椅子から立ち上がるように身を起こし、満面の笑みを湛えながら大喝采を送ってくれた。

その後、南米の巨人は、自らのギターで、僕に「恋する鳩の踊り」をプレイする際の極意を授けてくれた。

これは僕の人生を変えたストーリー。
なぜ僕が、このようにバッハにこだわるのかわかっていただけると嬉しい。

僕にとってバッハをプレイすること、それを上回るユパンキへのオマージュはあり得ない。

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ティエンポ・デル・オンブレ(人の時間)」は、ユパンキ哲学が最高の文学としてで記された傑作エッセイ。

この文章を読んだ、ある(もう亡くなってしまった)敬虔なクリスチャンの知り合いが;

ユパンキはクリスチャンだね。このサフラン…のくだり、これは聖書を熟読していないと絶対に出てこない発想ですよ。

と語ってくれたのが、今も忘れられない。

動画には日本語字幕を入れていないが、ギターの調べがとともに始まる「ティエンポ・デル・オンブレ」は下記のような内容。
僕の、純然たるクラシックギタープレイとともに楽しんでいただけると嬉しい。

ギタープレイの醍醐味は、なんと言っても左手の動きだ。

このビデオは、僕の左手の動きを存分に楽しんで頂けるよう作ってある。

この左手の動きは、他でもない恩師・鈴木巌先生からの贈りもの。
今一度、この場を借りて、天国の鈴木先生に感謝の意を表したい。

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ティエンポ・デル・オンブレ(人の時間)

私の血のなかを航海する 宇宙のひとかけらは
輝かしく果てしない 星の世界
それは長い道のりを 数千年のときをかけて
私のもとにやって来たもの
それはおそらく私が 地上にたちこめる大気のもと 
砂地として存在していたときのこと

そののち私は 一本の木となる
その木の根は 希望という言葉をもたず
水のない 砂漠の静寂におしつぶされていた
やがて私は 貝がらを背負う一匹のカタツムリとなり
そしてはじめて 海が囁く’言葉’を聞く

すると筋肉と涙とが 普遍の一体をつくり 
人のすがたとなって 歩きはじめる
老いた大地は混沌とし
やがてサフランが 菩提樹が 唄が 
そして祈りがそこに生まれる

こうして私は 南米の地に
ひとりの男として生まれた
パンパに ジャングルに そして山々にいだかれ
平原児であった祖父が 私のゆりかごのまわりを馬で駆ければ
もうひとりの祖父は 静かに葦の笛で物語を聞かせてくれた

私はものごとを学んだりしない 
そしてとくに理解しようともしない
私がわかること それはすべてまちがいのないもので
かつて私が すでにもう知っていたことだけ
私は山のなかの木の葉と話し
彼女たちは私に その根の秘密を語ってくれる

こうして私は 世界を歩く
年月にも 目的にもとらわれることなく
ともに歩んでくれる 宇宙によって守られながら
ひとすじの光を 川を
静けさを 星を愛し
そしてギターを花で咲かせる
なぜなら私は 一本の木なのだから

どうぞ皆さま、良いゴールデンウィークを!!!

Jesu, Joy of the Man’s Desiring -Atahualpa Yupanqui’s masterpiece- 「主よ、人の望みの喜びよ」ユパンキ至高のソロギターアレンジ

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Una estupenda obra de Bach, arreglada para solo de guitarra por el gran maestro argentino.

A terrific solo guitar work arranged by the greatest Argentine maestro.

ユパンキがアレンジを行い、録音したおなじみのバッハの名曲を、僕がレコードから採譜し、演奏した動画

「主よ、人の望みの喜びよ」のギターアレンジは、ト長調によるものがよく知られているが、こぎれいにはまとまっているものの、この曲が本来含有する天空的な力強さが殆ど感じられない。

このアルゼンチンの巨匠が、文字通り彼の分身であるギターに施した、第6弦をDにドロップしたニ長調によるアレンジは、まさにこの楽器の音色、そして機能性を熟知していなければ成し得ないものだ。

アタウアルパ・ユパンキ…

彼ほどバッハとギターを理解し、そして愛した地球人はいなかっただろう。