ダブルネックギターの幽玄世界

加賀大聖寺幻想”レジェンダ(伝説)” ライヴ音源

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私にとって’ギターを弾く’ということは、即ちサウンドをクリエイトすることであり、したがって’作曲する’ということは、その延長線上にある、きわめて自然かつ必然的な行為といえます。
その作曲スタイルについては二通りあり、ひとつは、通常の6弦スパニッシュギターのために書いた、クラシックギターをある程度練習した方なら誰にでも楽しんでいただける、どちらかといえば優しく穏やかな曲想の独奏曲の創作ですが、もうひとつは、ライヴパフォーマンスにおけるインパクトを視野においた、あるときはギター一台、ときには二台、さらには他の楽器を導入してプレイする、ギターという楽器の特性を、あらゆるアングルから最大限にひきだすことを試みた、スケールの大きいナンバーのクリエイションです。
今日ご紹介するのは、そのなかでも後者のカテゴリーに入れられる最たるもののひとつです。
北陸加賀に伝わる民話からインスピレーションを得て、アコースティック・ダブルネックギターのための独奏曲として作曲した、’レジェンダ(伝説)’をお楽しみください。

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(写真トップ)2006年10月、東京日野市田村山極楽院安養寺客殿ホールにおけるライヴにて’レジェンダ’をプレイ中。

(写真ボトム)2007年10月、東京南青山クラブマンダラにおけるライヴ直前のリハーサルにて。

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‘風が歌う地~ユパンキに捧ぐ’ 魂のライヴ

広島世界平和記念聖堂ライヴ音源 II

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去る四月に行われた、広島世界平和記念聖堂公演におけるライヴ録音。
パート1では、アルゼンチン・フォルクローレギターの醍醐味のひとつといえる、’ガト’のリズムを用いて作曲した’ラ・サンティアゲーニャ’をお聴きいただきました。
今日はそのパート2。
なによりも美しい音色の創り方を重視する恩師、鈴木巌先生直伝の、常に私を内側から支えるオーセンティックなクラシック・ギターのテクニックと、そこから生まれる無限の音楽への思いとが溶け合い、独自の世界を構築するオリジナル・ギターソロ曲、’風が歌う地~ユパンキに捧ぐ’をお楽しみください。

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Tribute to Don ‘A’ kicks off with Don ‘B’

バッハ+ユパンキ=時空を超えた二大陸の融合

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昨年から、アタウアルパ・ユパンキ生誕100年にあたる今年にむけていろいろなアイディアを練り、そして修練をかさね、コンサートや新しいCDなどで発表してきました。
そのなかにあって、おそらくファイナル・ショウダウンといえるのが、これから行うコンサートのオープニングを、J.S.バッハの’プレリュード’と、ユパンキの’栗毛の馬’でたて続けに飾るという試みです。
(写真は、昨年6月、シカゴにおける公演で、バッハのリュート組曲第一番BWV996’プレリュード’と、アタウアルパ・ユパンキの珠玉の名作’栗毛の馬’をコンサート・オープナーとして初披露した際のもの。 このときは、’プレリュード’にのみダブルネックギターを使用。 前半第一部の厳かなカデンツァ風パートを、12弦上でフラットピックを使って弾き、後半、プレストにテンポアップしたフーガになるところからを6弦にスイッチ。フィンガーピッキングで弾きまくるという、少々トリッキーなことをしました。 今後は、通常の6弦スパニッシュ・ギターを使って、この名曲を演奏することになります。)

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‘El Guitarrista’ y ‘Fuga’

アタウアルパ・ユパンキの素晴らしき詩の世界 XI

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かつて ともに生まれた 道と人は
いつの日か ふたつにわかれていた
それが いつ どこでなのかは 誰にもわからない...
いつの日か 道と人は ふたたび出会うだろう 
道は さらに 広さをまして
人は さらに 深さをまして
それが いつ どこでなのかは 誰にもわからない...

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アンダルシアのレモンと、イタリアの濃厚なハチミツに、アタウアルパ・ユパンキの魂が溶け合う、静寂のグロリエータ(四阿)「カンテホンド・イベロアメリカーノ」の音楽世界

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