ニッポン放送 ’スーパーステーション’

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ニッポン放送が制作した、一時間にわたる私のドキュメンタリー番組。
このなかでふたつ、関係者による私に対しての忘れられないコメントがありますが、そのひとつは、やはりニッポン放送の、おなじみ竹村健一さんの番組に生出演したときの彼のコメントの抜粋です。

竹村さんにはとても気難しい印象を受けていたので、正直あまり気乗りがしませんでしたが、マイクをはさんで私を見つめる彼の眼鏡の奥にあったのは、ほんとうに澄んだ、興味深さでいっぱいの優しいまなざしでした。
“自分はフルブライト第一期生としてアメリカに留学をしたが、もう日本に帰りたくて帰りたくてしかたがなかった。しかしいま、ここにいる青年は、ギター一本ひっさげて南米コミュニティーに入り込み、ーあっちも移民ならこっちも移民だとーと言っている。これは本当にすごいことで、まさに新しい日本人と言えるのではないかとぼくは思う” と、おっしゃってくださいました。
私はそのとき、本当にアメリカに行ってよかったんだと思ったものです。
結局 ‘スーパーステーション’には、このとき竹村さんがおっしゃった、‘新国際人’という言葉がそのままタイトルとして使われました。

もうひとつは、私のストーリーにかかすことのできない、いまは亡きエドワルドの声です。
‘スーパーステーション’のディレクターの香高英明(こうたか ひであき)さんは、ニューヨークまで音源取材にみえ、エドワルドの演奏やインタビューを録ってくださいました。
“シロはすばらしいともだち、そして私たちの文化を深く理解する、ピュアーな心をもった強い男だ”と、語ってくれたエドワルド。
自分よりも前にアメリカをめざしたこの先輩ふたりによるメッセージは、いまなお私の心の支えとなっているのです。