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La Fuensanta (Danza Gitana Iberoamericana) Live 「アンダルシアの聖女/南米風ジプシー舞曲」ライヴ

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Una interpretación en vivo de ‘La Fuensanta,’ mi solo original de guitarra homenajeado a Julio romero de Torres, el gran pintor español, y su fina musa, María Teresa López González (1913-2003.)
Fue grabado durante mi exitoso concierto en Tokio en abril de 2017.

A live performance of ‘La Fuensanta,’ my original guitar solo dedicated to Julio Romero de Torres, The stunning Spanish painter, and his finest muse, María Teresa López González (1913-2003.)
Recorded live during my successful Tokyo concert in April, 2017.
Fuensanta‘ is a peculiar word which means ‘Madonna‘ in southern Spain.

2017年4月の東京公演のアンコールの第一曲めは、スペイン、コルドバ出身の大画家、フリオ・ロメロ・デ・トーレスと、彼にとって最高のミューズ(モデル)であったアルゼンチン出身の美少女、マリア・テレサ・ロペスへのオマージュとして、バッハの名曲「無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番アダージョ」を、後半アレグロ展開させたオリジナル・ギターソロ。

東京の黒澤楽器日本総本店クラシックギターフロアの皆様のおかげで出会えた、音色と機能性にきわめて優れた楽器、ホアン・エルナンデスを使い、われながら水を得た魚のようにプレイしている。

スペイン語タイトルの「ラ・フエンサンタ」は、アンダルシア南部で「聖女」を意味する、きわめて清らかなものに、どことなく土着の響きが加わった独特の言葉。

このライヴの直後、パフォーマンスに足を運んでくださったギターの恩師・故鈴木巌先生の三宿のご自宅を訪ねると、先生は、ドアを開けるなり;

あのバッハはすごいな!史朗くんはバッハを感覚でとらえている、とても僕には真似できない。あのバッハを悪く言う奴がいたら、僕がケンカするよ!

と、興奮気味におっしゃってくださった。

鈴木先生は長い間、僕のバッハ演奏に関して「面白い」という言い方をされていたが、特に良いとも悪いともおっしゃらなかった。

僕のバッハ解釈に対する、先生からの最後の言葉。
生涯忘れることはないだろう。

鈴木巌先生は、僕にとって、いまも永遠のバッハ・インタープレテーションのヒーローだ。

ビデオのもとになっているライヴシーンの撮影と演出は、日本を代表するドキュメンタリー映像作家・羽田澄子(はねだすみこ)さん。

‘Danza Criolla’ para Atahualpa Yupanqui en Templo Mayor de Tenochtitlan ’クリオージャ舞曲’ アステカ神殿遺跡に響くユパンキへのオマージュ②

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La otra interpretación homenajeada a Atahualpa Yupanqui durante mi concierto especial que celebrar a los 400 años de la amistad entre Japón y Mexico, interpretando a ‘Danza Criolla,’ un Gato que dedicado al gran maestro argentino.

An homage performance to Atahualpa Yupanqui during my special engagement concert which celebrated the 400 years of the friendship of Japan and Mexico, playing ‘Argentinean Dance,’ a Gato, the original guitar solo dedicated to the greatest Argentine maestro.

テノチティトラン・アステカ神殿遺跡で行われた、日本メキシコ友好400年記念コンサート

これは、アルゼンチン・フォルクローレの最も速いリズムのひとつ、”ガト”を使って作曲した、「ダンサ・クリオージャ(クリオージャ舞曲)」とタイトルしたギターソロ。

クリオージャ」というのは、ラテンアメリカ生まれの白人を指す(英語でクレオール)スペイン語だが、アルゼンチンでは、粋な”里もの”とか”土地っ子”という意味になる響きの良い言葉。

このビデオで僕がプレイしているのは、コルドバ州北部のリオ・セコという町に住むギター職人が、アルゼンチン産ノガル(クルミ)を使って作ってくれたギター(基本構造はクラシックギターと同じ)だが、こういった独特の音色を持つ楽器のことを、アルゼンチンの人々は「ギターラ・クリオージャ」と呼んでいる。

この曲のタイトルを英題にすると「クレオール・ダンス」になるが、ちょっと雰囲気が違ってしまうので、英題はとくに「Argentenian Dance ‘アルゼンチン舞曲’」としてある。

生涯忘れることのできないコンサートにおけるプレイ…

かなりノッてプレイしている。

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* Homage to Atahualpa Yupanqui in Mexico City 1

* アステカ神殿遺跡に響くユパンキへのオマージュ 1

Homenaje a Atahualpa Yupanqui en Templo Mayor de Tenochtitlan アステカ神殿遺跡に響くユパンキへのオマージュ

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Una interpretación homenajeada a Atahualpa Yupanqui durante mi concierto especial que celebrar a los 400 años de la amistad entre Japón y Mexico, interpretando a ‘La tierra donde canta el viento,’ un solo de guitarra que dedicado al gran maestro argentino.

An homage performance to Atahualpa Yupanqui during my special engagement concert which celebrated the 400 years of the friendship of Japan and Mexico, playing ‘The land where the wind sings,’ an original guitar solo dedicated to the greatest Argentine maestro.

テノチティトラン・アステカ神殿遺跡で行われた、日本メキシコ友好400年記念コンサート

プログラムの中間部において、僕は、ユパンキに捧げたオリジナル・ギターソロ「風が歌う地」をプレイした。

これは、その際のライヴ・パフォーマンス。
冒頭では、記念式典の模様もご覧いただける。

最初のスペイン語は;

僕は2009年9月、メキシコシティーに招待を受け、日本メキシコ友好400年を記念するスペシャルコンサートを行った。会場は、アステカ神殿遺跡テノチティトラン。僕にとって大きな名誉であったことは言うまでもない。

プログラムの中で、僕はユパンキに捧げるギターソロ曲「風が歌う地」を披露し、巨匠へのオマージュを行った。
生涯忘れることのできない瞬間だった。

こうしていまも、天国から素晴らしい機会を授けてくれるユパンキに、ただただ僕は感謝している。

こう記してある。

生涯忘れることのできないコンサート…

僕もノッてプレイしている。

‘El niño duerme sonriendo’ Un fino arte de Atahualpa Yupanqui 「微笑みながら坊やは眠る」ユパンキ芸術の極致

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Mi interpretación homenajeada en vivo al gran guitarrista argentino y el gran poeta español, Manuel Benítez Carrasco.
Es una vergüenza que por hoy la mayoría de la gente no conoce esta hermosísima canción. Aparte de la búsqueda de mi propia música, tal vez seria mi deber que divulgar este tipo del gran tesoro desde aquí a adelante.
Atahualpa Yupanqui… Sin duda era un verdaderamente extraordinario y un mejor guitarrista que nadie puede llegar a su nivel incluso hoy.

My homage live performance of ‘The boy sleeps smiling,‘ a stunning collaborative work created by the greatest Argentine guitar player and the fantastic Spanish poet, Manuel Benítez Carrasco.
It’s truly a shame that no one knows this beautiful song today, and now I feel like it must be my duty to let the world know this kind of treasure besides in search of my own music.
Atahualpa Yupanqui… he was literally the finest guitar player whom no one could reach even now.

スペインの詩人、マヌエル・ベニーテス・カラスコが書いた詩にユパンキが曲をつけて発表した、まさにその芸術の極致といえる作品。
カラスコは、ユパンキよりひとまわり以上年が下だったが、おそらくこの若い詩人の胸に迫る詩の世界に深い感銘を受けたのだろう。
今日、残念ながらこの曲を知る人は本当に少ない。
自分自身の音楽をクリエイトする以外に、こういった隠れた名曲を広めてゆくのは僕のこれからの役目になる。

歌のパートから語りのパートに移る前に聴かれるギターの調べは、このアルゼンチンの偉大なるギタープレイヤーが、いかにこの楽器の真の響きを理解し、その精神をサウンドとして反映させることができたかを雄弁に物語るものだが、そういうことをわかる人間もまた決して多くない…

これはライヴ録音だが、僕にとってこの演奏は、現時点でこれ以上上をゆくことはできないものだと思っている。

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”川のあぶくが 夜キラキラ輝きながら
坊やに レースのおべべを編んでいるよ

夜空の いちばんきれいなお星さまとって
坊やに ガラガラを作ってあげたい

微笑みながら 眠る坊や
ああ 私の坊や
なんて 坊やの世界はきれいなんだろう
ああ 私の坊や

(語り)

坊やは 魚になりたくて
海辺に行って 足を水につけてみたけれど
坊やは 魚になれなかった

坊やは 雲になりたくて
空を見つめ 飛んでみようとしたけれど
決して 空を飛ぶことはできなかった

坊やは 大人になりたくて
力いっぱい 大声を出そうとしたけれど
世界は そのままとまっただけ 
坊やは 大人になることはできなかった

年月が流れ 坊やは大人になっていた
喜びと悲しみに 心をかき乱しながら 
ひとり歩いていた
そして 彼は 坊やになりたいと思った
魚に 雲になりたいと思った

しかし 海辺は苦悩に満ち 雲はすでに過ぎ去っていた

こうして男は あてもなく ひとり歩く 
傷つき苦しむ 坊やを連れて
心を 呻(うめ)かせながら!

微笑みながら 眠る坊や
ああ 私の坊や!

Nambu: Homage guitar suite for Takuboku Ishikawa (1886-1912) 「ナンブ」石川啄木に捧げるギター組曲

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Una interpretación en vivo de la tercera y de la cuarta parte de ‘Nambu,’ mi suite para voz y guitarra homenajeada a Takuboku Ishikawa, el poeta nacional de la provincia de Iwate.
La presentación empieza después de una imagen de la TV noticia (NHK Iwate) que ha transmitido de mi visita a una secundaria de Taneichi, la provincia de Iwate.

A live performance of the third and final part of ‘Nambu,’ my original guitar suite dedicated to Takuboku Ishikawa (1886-1912,) a beloved Japanese poet born in Iwate province.
The presentation starts after TV news (NHK Iwate) which broadcasted my visit to Shukunohe Junior High school of Taneichi, Iwate province.

岩手県北部の種市(たねいち)町にある宿戸(しゅくのへ)中学校を訪れ、全校生徒と交流を行うところを報じたNHKテレビニュースから始まる、岩手県出身の、いまも多くの人々に愛される短歌の詩人・石川啄木に捧げたギター組曲の、第三、そして最終楽章のライヴパフォーマンス。

もう随分前だが、はじめて公演で盛岡を訪れたとき、なにか他の町とは違う深い情感、景色の美しさ、そして人の心の温かさに感銘を受け、まず「南部幻想曲」というギターソロ曲を作曲したが、その後、石川啄木記念館のご招待を受け、啄木が生前、教鞭をとっていた古い学校でスペシャル・コンサートを行ったことがきっかけとなり、彼について多くを学ぶようになった。

組曲「ナンブ」は、一曲のみのソロだった「南部幻想曲」を、啄木の代表的な四つの短歌を織り込んで、四楽章構成の組曲に作り直したもの。

第三楽章とした「南部幻想曲」、そして歌の入る「サウダーデ 〜北上へ」とタイトルした最終楽章をご覧いただける。

また、このビデオは(本来東京生まれの僕とはなんの縁もゆかりもないはずの)僕の岩手県における、ほとんど家族のような素晴らしい恩人の皆さんのイメージを、各所に挿入してご紹介している。

音楽のおかげで、こうして世界の色々な場所に素敵な家族が持てることは、僕にとって最大の財産だ。

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蛇足だが、僕は10年前まで、シロ・エル・アリエーロという芸名で活動していた。

冒頭のテレビニュースも、その名前で紹介を受けているが、ニューヨークに住む”アリエーロさん”には苦笑する。

2011年、名前を本名に戻した途端、東京の中学や高校時代のクラスメートから嵐のような連絡を受けるようになり、いま彼ら彼女らが大応援団を形成してくれているのは何よりも嬉しいことだ。