shiro のすべての投稿

‘Villa-Lobos’ para una gran amiga かけがえのないアミーガに贈る’ヴィラ=ロボス’

***

En la memoria de Kyoko Iida (1962-2020,) una gran amiga, y una preciosa miembra de Los Amigos de Shiro Otake.

In the memory of Kyoko Iida (1962-2020,) a beautiful friend of mine, and a precious member of Los Amigos de Shiro otake.

中学校時代の同窓生で、また、2013年からは後援会の一員としてずっと応援し続けてくれていた飯田享子さんが、数日前東京から天国へと旅立った。
まだ50代。早すぎる死だった…

何年か前に、僕がライヴでプレイしたヴィラ=ロボスを聴き、”ヴィラ=ロボスってすごい!私は史朗くんの演奏するヴィラ=ロボスが大好き!”と言ってくれたかけがえのない応援団の女性に、ヴィラ=ロボスの傑作曲「プレリュード第4番」とともに、心からの追悼の意を表したい。

いままでありがとう、享子ちゃん

El Camino Autentico de Atahualpa 1 アタウアルパ・ユパンキの至芸を追う道①

***

Dos interpretaciones auténticas en vivo de ‘El Alazán ‘ y ‘Luna Tucumana,’ de Atahualpa Yupanqui, fueron grabado durante una función especial en Hiroshima, junto a Jun Takemura, uno de los mejores expertos de la música latina en Japón.
Si hay alguien diciendo que esto no es bueno, yo diría que mejor no me escuche. Porque como un músico esto es todo lo que puedo hacer.

Two authentic styled interpretations of Atahualpa Yupanqui‘s masterpieces, recorded live during the special ‘joint chat’ concert in Hiroshima, with Jun Takemura, one of the finest experts for Latin American music in Japan.
If there’s someone saying that this is not good, I would say better not listen to my music. Because as a musician, this is simply all I can do.

少し前だが、日本を代表するラテンアメリカ音楽のエキスパート・竹村淳さんと一緒にご招待を受けた、広島市における’ユパンキ生誕100年記念スペシャル・トークコンサート’で、自分はアタウアルパ・ユパンキの名曲六曲のパフォーマンスを、巨匠がプレイしたものをほぼ忠実に採譜したバージョンで行った。

竹村さんは、ユパンキをこよなく愛するグラン・ユパンキアーノ

自分は少年時代、本当にたくさんのレコードをむさぼるように聴いていたが、ジャンルを問わず、大抵のものは竹村さんがライナーノーツを書いておられた。
いまこうしてご縁ができ、コンサートをご一緒できるというのはとても嬉しいことだ。

広島以外にも、竹村さんとはこれまで、東京で4回、愛媛県の松山市で1回、そして宮城県の気仙沼市でも1回、こうしたトークコンサートを行っている。

この動画は、第一部オープニングの「栗毛の馬」、そして第二部終盤の「トゥクマンの月」の演奏。
自分はこのとき、珍しく南米の民俗装束を身につけている。

ごまかしの一切きかない生音、そしてそれをただ正面から撮っただけの、なんのエフェクトもないカメラによる音源は、決して最高といえる状態ではないが、もしこのパフォーマンスを良くないという人がいるなら、僕の音楽は聞かないほうがいいよと言うだろう。
おそらく一人のミュージシャンとして、僕にはこれ以上のことはできないから。

***

* El Camino Autentico de Atahualpa Yupanqui 2 アタウアルパ・ユパンキの至芸を追う道 ②

Mis propias obras para guitarra en vivo 1 ライヴによるギターソロ作品集①

***

Una interpretación en vivo del tercero y del ultimo movimiento de ‘Suite Nambu,’ mi obra inspirada por la belleza de ‘Iwate,’ la provincia ubicada en el norte de Japón, y también por las maravillosas poesías de Takuboku Ishikawa (20 de febrero, 1886 – 13 de abril, 1912), poeta nacional que nació en Iwate.

A live interpretation of the 3rd and the final movement of ‘Suite Nambu,’ my original composition inspired by the beauty of ‘Iwate,’ a prefecture located in northern Japan, and also by the emotional poetries of Takuboku Ishikawa (February 20, 1886 – April 13, 1912,) one of the finest Japanese poets born in Iwate.

職業として音楽をプレイするようになってから、日本のいろいろな美しい土地を訪れることができるようになったのは本当に嬉しいことだ。

これは、岩手県に二度目に招待を受けた際、はじめて見た岩手山の壮大な美しさに受けた霊感から土台を作り、そののち同県の石川啄木記念館のご招待によって、啄木自身が教鞭をとったという、今も残る学校の教室でスペシャルコンサートを行ったことから決定的なアイディアを拡げ、彼の短歌を鏤めることによって完成させた四楽章組曲「ナンブ」の第三、そして最終楽章の、東京におけるライヴ演奏。

自分でも、最も気に入っている作曲のひとつを創る素晴らしい機会を与えてくれた岩手県の皆さまに、そして石川啄木記念館の山本令子さんに、この場を借りて改めて深く感謝したい。

***

La otra interpretación en vivo de ‘El Viento y Puccie,’ una chacarera inspirada por mi querido ‘cachorrito’ que jugaba en el campo como en viento. Fue filmado a la parte ultima de mi entusiasta recital en el Hotel Camino Real da ciudad de Guatemala.

The another live interpretation on ‘The wind and Puccie,’ an original composition inspired by the image of my beloved doggie was running like wind in the countryside. This video was recorded at the final part of my enthusiastic recital at the Hotel Camino Real in Guatemala City.

もうひとつ、ガラリと雰囲気を変えてアルゼンチン・フォルクローレの早いリズム”チャカレラ”を使って、愛犬が野原を風のように駆け回るさまをギターソロにした「風とプッチー」。
熱狂的大成功をおさめたグアテマラシティのカミノレアルホテル公演における二回目のアンコールとしてプレイした。
本場ラテンアメリカの観客のリアクションをお楽しみください。

このギターは、ヘッドに木製のペグを使ったカスタムモデルで、アルゼンチン、コルドバ州北部のリオ・セコとう小さな町に暮らすグレゴリオ・カブラルという名工が作ってくれたもの。
世界的に知られている人ではないが、自分はこの人物に3台の楽器を特注しており、いずれも特に南米公演において最大の威力を発揮してくれている。
この動画から、彼の楽器がいかに優れた音色と高い機能性を持つかおわかりいただけるだろう。

***

ちなみにトップの「ナンブ」で使用しているギターは、実はこれ、アメリカのどの町の楽器店でも手軽に入手できる、’ライムンド’という(スペインで大量生産される)言って見れば廉価の楽器だが、言わなければこのギターがハードケース付きで700ドルとは誰も思わないだろう。
前記のバッハの二曲もこの楽器でプレイしており、最初のカーネギーホール招演時にも、このギターを使って出演した。

2015年にクロサワ楽器日本総本店クラシックギターフロアの皆さまとのご縁でスペインのホアン・エルナンデスと出会ってからは、このところしばらく使用していないが、これまで本当に数多くのライヴで自分を助けてくれた楽器だ。

ギターは値段ではない。
いかに自分にフィットするかが大切だ。

***

* Mis propias obras para guitarra en vivo 1 ライヴによるギターソロ作品集②

Atahualpa Yupanqui Solo Guitar Works Vol.1 ユパンキギターソロの真髄1

***

Mis doos interpretaciones homenajeadas a don ata.
He sido recibiendo contactos de la gente (incluso norteamericanos) que quiere tocar la música del gran maestro argentino. Asi que ahora estoy en serio, pensando escribir las partituras de esas bellísimos estilos para solo de guitarra.

My homage interpretations to Atahualpa Yupanqui.
I have been receiving contacts from the people who wish to play Yupanqui’s music. Right now, I’m thinking to write the sheets seriously.

ユパンキの原曲プレイをほぼ忠実に採譜し、ニューヨークのスタジオでレコーディングを行った音源による二本の動画。

トップのものが、5弦をG、6弦をDにそれぞれ落とした変則チューニングによる、アルゼンチンフォルクローレの醍醐味と呼んでいい、速いテンポの魅惑的舞曲’チャカレラ’を使って書かれた「ラ・フィナディータ」と、ボトムのほうが、息を呑むような美しい旋律が、優雅な’サンバ’のリズムに乗って展開する「幸福だった昔のサンバ」。

どちらも、ギターという楽器の機能性と音色の美しさを極限まで活かした、巨匠ならではの名作だ。

(チャカレラのほうは、実際は、ユパンキと親交が深かったディアス兄弟によってもともと書かれたものだが、自分は、ユパンキがアレンジしてプレイしたレコードを採譜している)

このところ、自分はユパンキのギター曲を弾きたいという多くの人々から連絡を受ける。

自分は少年時、鈴木巌先生にクラシックギターの手ほどきを5年間受けているので、楽譜の読み書きはもちろんできるが、子供の頃から、ユパンキをはじめ、ホセ・フェリシアーノ、バート・ヤンシュといった、市販楽譜が存在しない名プレイヤーたちの音楽をレコードコピーしていたので、いまでも音は目で見るより耳で覚えたほうが速く、自分の音楽を譜面にすると、目の前を音符がちらついて感覚が狂う。
レコードから耳コピーしたユパンキの音楽は、便宜上、トランスクリプション(採譜)という表記をとるが、楽譜にしているものはひとつもない。

しかし、今回のパンデミックで、世界最大の死地ニューヨークに暮らすなか、これまで考えなかったようなことを考えるようになった。
ユパンキのギター音楽を決して絶やしてはならないだろう。独特のシンコペーションやリズムブレイクが魅力となっている彼の音楽を正確に表記することは容易ではないが、いまも多くの人々に愛されている調べの数々を、少なくとも英語、スペイン語、そして日本語による自分の解説付きで発表することは、自分の使命であるような気がしてきている。

美しい真のギターの響きを持った音楽を世に残すため、自分は今後、おそらくユパンキのギターソロや、歌入りのものの楽譜を書くことになる。
それに際し、まずはギターソロのものから始めると思うが、これは、そのプロセスの第一歩になる音源ビデオ。