「Knight’s NY diaries」カテゴリーアーカイブ

ニューヨーク日記

Dos TV entrevistas inéditas en las Américas ラテンアメリカテレビ生出演未公開インタビュー集

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Mis primeras entrevistas en castellano para TV en vivo inéditas en mi vida.
Parece poco nervioso….

My unpublished first live TV interviews in Spanish in my life.
Looks little nervous

僕のラテンアメリカへの本格的な演奏旅行(アルゼンチンを除く)は、中米ニカラグアグアテマラ、そしてホンジュラスから始まった。

これは、グアテマラにおける、僕のキャリア上、スペイン語による最初のテレビ生出演(未公開)インタビューで、ユパンキ芸術との出会い、そして今に至るまでなどを簡単に話した後、名曲「牛車に揺られて」をライヴ演奏している。

少々緊張気味…

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こちらは、次の訪問国ホンジュラスの、やはりこれまで公開していなかったテレビインタビュー。

ホンジュラスでは、すでにこの前にもう一本テレビに生出演してのユパンキ演奏があり場数を踏んでいたので、だいぶ落ち着いてきた感がある。

いきなり史朗という名前のスペイン語訳を聞かれて面食らうところ、使っているギター(アルゼンチン製の、木製糸巻きをヘッドに使ったカスタムモデル)について、受けた音楽教育などを語っているが、笑いになるところがふたつあり、それは、”そもそもなぜニューヨークからアルゼンチンに行くことになったのですか?”という質問にたいして、”すごく長い話なので、全部聞くと明日までかかりますよ。”というところと、”作曲は頭で行うのですか。それとも心で?”という問いに、両手を見せて、”指ですね。”と切り返すところ。

結構冗談も咄嗟に出るようになってきた。物事はなんでも’慣れ’だ。

El camino autentico de Atahualpa Yupanqui 2 アタウアルパ・ユパンキの至芸を追う道 ②

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Una interpretación en vivo de ‘El Arriero,’ un gran fenómeno de Atahualpa Yupanqui.
A la continuación de la parte una, fue grabado durante de mi función especial en Hiroshima, junto a Jun Takemura, el gran yupanquiano japonés.

A live performance pf ‘El Arriero (The Cowhand),’ a stunning phenomenon by Atahualpa Yupanqui.
For the continuation for the part 1, this video was recorded during my special ‘chat’ concert in Hiroshima, with Jun Takemura, one of the finest experts for the Latin American music in Japan.

オーセンティックなユパンキ・スタイルの奏法による、巨匠最大の名曲「牛追い」の、PAを使用しない’生音’パフォーマンスは、パート1に続き、広島市で行われた、日本を代表するラテン音楽のエキスパート・竹村淳さんと行ったトークコンサートの際のライヴ録画。

6/8拍子による複雑なリズムカッティング、歌のメロディーを効果的に活かしたダブルストップによる速いパッセージ、そして流れるようにギターに乗る歌。
まさにユパンキ独壇場の至芸と呼んで良い作品だ。

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Otra interpretación en vivo de ‘Zamba del Grillo,’ una de las más bellas obras para solo de guitarra.

Another live performance of ‘Zamba del Grillo (Cricket’s Samba),’ one of the finest compositions for solo guitar.

同じライヴから、ユパンキのギターソロ最大の名曲のひとつ、「こおろぎのサンバ」の演奏。

ギターの機能性を、文字通り極限まで知り尽くしたサウンド・クリエイターのみ創造し得た、明るく快活で美しい曲調は、今も多くの人々に愛され続け、また、クラシックギターの世界でも、この傑作曲をレパートリーにしている奏者衆は多い。

恩師・故鈴木巌先生も「こおろぎのサンバ」をよくコンサートでプレイしておられ、2010年の、ニューヨークのアルゼンチン総領事館主催によるスペシャルジョイントコンサートでは、この曲をユパンキへのオマージュとして披露。
ニューヨーカーたちから大きな喝采を受けた姿がいまでも忘れられない。

鈴木先生の「こおろぎのサンバ」は、正直に言うと、リズムカッティングの部分が、正確に’サンバ’のリズムになっていなかったが、それ以上に、クラシックギターの確かな技術に裏打ちされた’品格’があった。

本家本元によるオリジナル音源が存在する楽曲をプレイする際、最も大切なのは真似することではない。作品を自分のものにして新たな生命を与えることだ。

「牛追い」にしても「こおろぎのサンバ」にしても、僕の右手の動きというのは、決して鈴木先生が教えてくださったものだけではないが、ギターをプレイする上で最も大切な左手の動きというのは、紛れもなくすべて鈴木先生からのプレゼント。

少年時、鈴木巌先生が授けてくださった、きちんとしたクラシックギターの左右のフィンガリングの基礎がなければ、自分は決してこのアルゼンチンフォルクローレの複雑なリズムと奏法をマスターすることはできなかっただろう。

使用ギターは、スペインのイグナシオ・ローサス(1995)。

ご覧の通りのフラメンコモデルだが、クラシックだとかフラメンコだとか、どうでもよい音楽のカテゴリーなど遥かに超越した音色の深さと機能性の高さで、自分をずっと助けてくれている。

Homage Live for Atahualpa Yupanqui 1 ユパンキに捧げるライヴパフォーマンス①

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Don interpretaciones homenajeadas a Atahualpa Yupanqui.
Danza Santiagueña‘es mi obra para solo de guitarra, utilizando a ‘Gato,’ muy rápido, un ritmo folklórico argentino que me encanta mucho.
Indiecito Dormido‘ es un fenómeno de Atahualpa, que he interpretado con la letra castellana y con la japonesa (original.)

Two homage live performances for Atahualpa Yupanqui.
Danza Santiagueña (Santiago Dance)‘ is my original composition for solo guitar, written with ‘Gato,’ a very fast Argentine folkloric rhythm which I love so much.
Indiecito Dormido (Sleeping Indian Boy)‘ is a phenomenon work by Atahualpa, I performed with Spanish and (original) Japanese lyrics

アタウアルパ・ユパンキに捧げる、自作ギターソロと、巨匠の名曲ダブルフィーチャーによるライヴパフォーマンス。

ひとつめは、アルゼンチンフォルクローレの醍醐味である、最も速い「ガト」というリズムを使って作曲した、「サンティアゴ舞曲」とタイトルしたギターソロ。

ふたつめは、ユパンキの名曲「眠れるインディオの子」を、前半原詩のスペイン語と、後半オリジナルの日本語訳歌詞で歌ったスペシャルバージョン。

曲中にある、”チューイ!チューイ!”というのは、日本語の”ブルブルブルー!”に当たる、南米に暮らす人々が寒い時に発する愛らしい言葉(場所によっては、”アチャチャイ!”と言う人々もいるらしい)。
この傑作曲は、アンデスの代表的舞曲「ウァイノ」を使って書かれている。

自分は“終わったら終わり”という考え方が強く、殆ど自分のプレイ動画を観ないが、今回のパンデミックで時間ができたため、これまでたまっていたライヴビデオを片っ端から観て、まずまずの出来のものを現在公開している。

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* Homage Live for Atahualpa Yupanqui ユパンキに捧げるライヴパフォーマンス②

‘El Alazán’ de Atahualpa Yupanqui 運命を変えた歌 ユパンキの「栗毛の馬」

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Una interpretación en vivo de ‘El Alazán‘ en el auditorio de UCEMA, Buenos Aires (plus entrevista.) Este tema total cambió mi vida cuando yo tenia 13 años.
Quien pudiera imaginar que después de unos decados, podría viajar a Argentina y interpretar a los temas de Atahualpa Yupanqui?!

A live interpretation of ‘The Sorrel Horse‘ at the auditorium of University of CEMA in Buenos Aires (plus interview.) This music changed my destiny when I was 13 years old.
Who could imagine that I would be able to go to Argentina and play Atahualpa Yupanqui’s songs later in some decades?!

僕は13歳の時、FMラジオで放送されたアタウアルパ・ユパンキの来日公演のライヴを聴き、そして一曲目に流れた「栗毛の馬」によって運命を変えられた。

これは、CEMAという私立大学のホールで行われた僕のブエノスアイレス公演をアルゼンチンのメディアが取材、制作したビデオ。
まず「栗毛の馬」の全曲演奏で始まり、そのあとスペイン語によるインタビューになるという構成。

何百回と質問されてきたことだが、なぜこの歌が、13歳の自分の心をここまで捉えたのかはよく自分でもわからない。
スペイン語のインタビューでは、この美しい音楽との出会い、コルドバ州、セロコロラドにおける巨匠との思い出、そして、アーティストとしての今後についてなどを語っている。

最後に聴かれるのは、ブエノスアイレスの合唱団とともに初演した、詩聖レオポルド・ルゴーネス生誕140年を公式記念した組曲「神々の炎」の一部分。

使用しているギターは、アルゼンチンのコルドバ州北部の小さな町に暮らす、グレゴリオ・カブラルという製作家が、ノガル(南米産胡桃)を大幅に使って1994年に作ってくれたもの。世界的に名前の知られている人ではないが、本当に良い音の楽器を作る。
ユパンキのナンバーを多くプレイする、特に南米公演で欠かせない優れたギターだ。

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El vídeo tan emocionante de Amando Risueño, un gran artista que hizo contacto a mi canal de YouTube hoy.
A mi no hay más placer que conocer a un gran yupanquiano como él.

The stunning video by Amando Risueño, an excellent ‘Yupanquiano’ who did contact to my Youtube channel a few days ago.
Just beautiful!

最近自分のユーチューブには、素晴らしいアーティストや、優れた芸術感覚を持つ人々からのアクセスが増え、とても嬉しく思う。
これは、数日前コンタクトがあった、アマンド・リスエーニョ Amando Risueñoという、フランスを本拠に置くアルゼンチンの素晴らしいギタープレイヤーが、ユパンキの「栗毛の馬」をアニメ化した素敵なビデオ。

アルゼンチンには、ユパンキのギター曲を高いレベルで弾くギターの奏者は結構いるが、アマンドのように、ギターもしっかりとしたクラシックの基礎を持ち、さらに歌唱も行うというプレイヤーはそれほど多くない。

ユパンキの音楽をプレイするには、間違いなくクラシックのテクニックが不可欠だ。
しかし、そういったアカデミックなことを感じさせずに、誰でも容易く弾けるようにサラリと弾くところに真の難度の高さがある。

アマンドの実際プレイしている動画は、ユーチューブで多く観られる。
ぜひアクセスしていただきたい。

Una obra para flauta y guitarra 「ハンアの舞」ライヴによるアンサンブル作品

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Una interpretación en vivo de ‘Danza de Hanga,’ mi obra con tres partes para flauta y guitarra, junto a Heesuk Kim, fue grabado en el hermoso templo budista en Tokio.
‘Hanga’en el nombre de una doncella de una historia leyenda de corea, que vive sola en la luna.

Danza de Hanga

1. Virgen de la Luna
2. Sanjyo ~ Blues
3. Danza

A special performance of ‘Hanga’s Dance,’ my three parted composition for flute (Heesuk Kim) and guitar recorded live at the beautiful buddhist temple in Tokyo.
‘Hanga’ is the name of maiden from a Korean legend story, living in the moon alone.

Hanga’s Dance

1. Maiden of the moon
2. Sanjyo ~ Blues
3. Dance

ソロ曲のように多くはないが、自分には他楽器とのアンサンブル作品がいくつかある。

これは、いまからちょうど7年前に、東京の公益財団法人・日韓文化交流基金のご招待を受け、四谷のハンマダン大ホールにおいて、韓国の優れたフルート・プレイヤー、キム・ヒスクさんとの共演で初演した三楽章組曲「ハンアの舞」を、本番公演三日前に、東京芝にある瑠璃光寺という美しいお寺の本堂で、後援会の皆さんに来ていただいてプレミア初演した際の動画。

第一楽章「月の乙女」
第二楽章「サンジョ〜ブルース」
第三楽章「ダンス」

ハンア(媗娥)とは、韓国の伝説に登場する、天上とも地上とも縁を断ち、ひとり孤独に月に暮らす乙女の名前。

第二楽章では、韓国の伝統楽器の音を模倣するため、ブルース・ロックに使用されるボトルネック・スライドバーを用い、サンジョ(散調)と呼ばれる韓国伝統音楽の形式によって、月に住む乙女の嘆きを表現し、これが後半アメリカのブルースに移行する展開は、自分でもとても気に入っている。

自分は、韓国の伝統音楽にとても惹かれる。

キム・ヒスクさんは、ドイツに長く学んだ、純然たるクラシックのプレイヤーだが、とても気が合う「ソウルの妹」のような女性。
自分の作る音楽をよく理解し(前日に一時間ほどリハーサルしただけでも)、こうしてすぐにパフォーマンスとして仕上げることができる。

ただし、そこはクラシックのプレイヤー。なんといっても楽譜を第一に必要とするので、自分のように楽譜をほとんど用いないプレイヤーにとっては、そこが唯一の頭痛のタネとなる。

通常なら、”ここはアドリブで”と共演プレイヤーに任せるところを、スローなところから、速いインプロヴィゼーション風パッセージに至るまで、曲中にあるすべての音を音符として彼女に伝えなければならなかったので、この曲の楽譜を書くのは大変だった…

ヒスクさんとは、この前の年に、ソウルのホールで’バッハ・イン・ラテンスタイルというジョイント公演を行い、フルートとギター用にアレンジしたユパンキの曲や、ヴィラ=ロボスのブラジル風バッハのアリア、そしてピアソラのタンゴ物語などをプレイした。
この動画も手元にあるので、いつかご紹介したい。