アタウアルパ・ユパンキの素晴らしき詩の世界 XV

ギジェルマおばさんに捧げる歌
アタウアルパ・ユパンキ
鍋といっしょに歌っていた 誰にも聞こえない調べを
山は秘密を語ってくれる そのふところで根っこを掘る者に
紫色に浮かぶお月さん 藍色の空を さすらいゆく
そして*マンディルのうえに浮かぶのは
紅く縫いとられた ふたつの文字
ギジェルマおばさんが 俺にマンディル作ってくれた
4月の末の 馬乗り大会用に
俺たち里者が さっそうと男っぷりあげられるように
つやつや輝く とびきりのマンディル作ってくれた
作ってくれたのはギジェルマおばさん!
ギジェルマおばさんが作ってくれたんだ!
人の世には罠がある どうして人の世はこうなのか
織物織りのばあさんたちは 死んではならないのに!
俺たち里者には もうマンディルたのめる人がいないのに!
ギジェルマおばさんが 俺にマンディル作ってくれた
4月の末の 馬乗り大会用に
俺たち里者が さっそうと男っぷりあげられるように
つやつや輝く とびきりのマンディル作ってくれた
作ってくれたのはギジェルマおばさん!
ギジェルマおばさんが作ってくれたんだ!
(* 馬の鞍の下に敷く毛織の布)
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現在、ニューヨークとワシントンD.C.で予定されているふたつのFMステーションのインタビュー番組のために、クラシックギターのレパートリー3曲の特別録音を行いました。
今日はそのなかから、ヨハン・セバスティアン・バッハ作曲による名作、「リュート組曲第一番ホ短調BWV996」の冒頭ナンバー”プレリュード”をお聴きいただきます。
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2月26日のカーネギーホール公演では、私を囲むアメリカ人関係者たちの歓迎を受けた母でしたが、その3日後、3月1日の日曜日の午後、今度は、やはりニューヨークに暮すラテンアメリカ・コミュニティーの人々が、母を大歓迎する会を催してくれました。
(写真上 会の代表であり、私にとっては”ニューヨークの母”ともいえるアルゼンチン女性、アデラ・ペラルタさんから”日本の(?)母”に贈られた、彼女の手作りによるボルダード(刺繍)。
“ヨーコ・オオタケさんを歓迎 2009年3月1日 ヒスパニック(ラテン)コミュニティー”と縫いとられています。)
(写真下 アデラ・ペラルタさんと母。)

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はじめてニューヨークにやってきた1988年夏以来、待ちに待ち続けた不朽の傑作ミュージカル、”ウエストサイド物語”のブロードウエイ・リヴァイヴァル。
寒さも少々やわらいできた3月5日の夜。
この日私は、あたかもシャーク団のリーダー、”ベルナルド”。
肩で風を切りながら、ブロードウエイのパレス劇場に向かっていました。
そして...
“イーストサイド”生まれのベルナルドは観劇中、アメリカへはじめてやってきた頃のことを思い出し、隣にいる母とワイフに気がつかれないよう5回ほど涙を流しました。

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アンダルシアのレモンと、イタリアの濃厚なハチミツに、アタウアルパ・ユパンキの魂が溶け合う、静寂のグロリエータ(四阿)「カンテホンド・イベロアメリカーノ」の音楽世界